負けない MCTDとの気ままな日々

MCTD、シェーグレン症候群である大学生の気ままな毎日をリポートします。

持病がある人におすすめはドライ?ウエット?

2023-11-09 07:22:00 | 研究室ぐらし(博士のタマゴ)
えー、研究者には体力が必要と思っている人が多いようで、「難病なのに、研究できてるんですか⁈」と驚かれることも多いです。

おはようございます。

研究室には大きく分けて細胞や菌を相手にする(あるいは実験しまくる)ウエットラボと、解析や理論をターゲットにしたドライラボがあります。私の場合工学ウエット(卒研前研究)→工学ドライ(卒研〜修士)→医学ウエット(今)と全然定まってません。これで医学ドライも制すれば生体医工学として全ての研究体系を制覇したことになるのですが。

で今日は、持病のある後輩やオープンキャンパスなどで保護者からよく聞かれていた質問の一つ「研究は実験系(ウエット)と理論系(ドライ)どちらがおすすめですか?」という話です。

これはもうほんとに病気の性質によるとしか言いようがないですが、私個人の意見としてはトータルで見るとドライの方が個人プレーになるので他人に配慮を求めることが少なく、安全性も高いのでスムーズに研究できます。

やはりね、ウエットはそれなりに「危ない」んですよ。バイオ系ならアレルゲンへの暴露リスクとか、感染リスクとか、工学系なら感電とか。まぁでも工学系は感電とか高磁場への暴露くらいなので、体にペースメーカーとか人工内耳みたいな医療機器を埋め込んでいない限りはマイルドな危険です。(200Vに感電した経験を持つ女より)身内には500ボルトに感電したのもいた。(ここまでくると心臓止まらずとも火傷は免れん)それで考えるとバイオラボは非常に場所を選ぶと言っていいでしょうね。まずアレルギー体質、喘息の場合、動物実験できないですし、感染しやすい人が感染性のある菌を扱うのは結構リスキーです。こうなると日常的にこれらを使うバイオラボではかなり制約や配慮を要求しないとやっていけないでしょう。

あともう一点としては、実験系はそれなりの重量物運搬からは逃れられませんので、これも結構人を選ぶかもしれません。まぁでもこれは健康な方でも無理な人はお互い様精神で手伝ってもらっています。(普通にぎっくり腰とかいる)

まぁでも一番やはり私がハラハラするのは、もし長期入院や体調を崩してそれなりの日数行けなくなった時に、あの子達(細胞達)はどうなってしまうんだろうと言うことですよね……。入院ともなればかなりの日数、継代をお願いすることになりますし(しかも相当な数を)なかなか負担だろうなと思います。

これは工学系ウエットの時にはネズミがいて自分で世話しないとならなかったので、大学1年の再燃の時に結構マジな形で降りかかってきたことがあります。幸い先輩達が優しかったので面倒見てもらいましたが、毎日ネズミの大量の死体が夢に出てくるという、悪夢を見る経験をしました。なんなら今も朝のこわばりで目覚める瞬間に両手を縛られた状態で細胞を前に実験ベンチにいると言う夢を見て起きます。もし、自分ができなくなったらと言う不安とは常に向き合いながら実験をしなきゃ行けないのは確かなので、それなりのメンタルの強さと体調管理が求められます。

この点ドライラボはパソコン一台なので危険もなく、おまけにたいてい個人プレーなので、自分のペースに合わせられると言っていいですね。体調が悪くなった時にしなきゃならない連絡は、「休みます」のみ。そういった意味での負荷はほぼなかったです。

おそらく大半の方はそんなにメンタルも丈夫ではないと思いますので、ドライラボの方が楽に研究できると思います。まぁでも本当に、やろうと思えばうまくいかないわけじゃないよ。最終的にはやる気次第。それは保証します。
コメント
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