負けない MCTDとの気ままな日々

MCTD、シェーグレン症候群である大学生の気ままな毎日をリポートします。

研究とハラスメントのお話

2023-08-21 07:09:45 | 研究室ぐらし(博士のタマゴ)

大学院生、と検索バーに打つと、次には「やめたい」「きつい」とか出てくる現状をなんとかしたいまなまなです。

おはようございます。

このきつい、一般の方は「研究がつらいんでしょう?」と思うかもしれませんが、まあもちろんそれは否めないんですが、それならもう織り込み済みなんです。それ以上にハラスメントや研究室内での人間関係の悩みは、院生のメンタルを急激に崩壊させてきます。これが見ていての実感です。

そんなにハラスメントってあるのでしょうか。まあ私も自分自身では研究活動におけるハラスメントの経験はありませんが、「かぐわしいな」「香ばしいな」というエピソードを実はいくらも見聞きしています。そもそも私、学術界ではなかなかのアウトローなので、あまりレセプションとかには参加していませんし、意識が低いので院生コミュニティなどにも参加していないで、年数回はこの手の話を聞いているわけですから、実態はかなり多いと考えています。

あとハラスメントで院生が大学から調査されるケースもありますね。我々院生が、後輩を指導するときの口ぶりや態度も注意せねばならんということです。たとえどんなに香ばしい経験があったとしても!それを「自分もできたからお前も続け!」とやると、確実に悲惨な目を見ます。(そもそもまたの機会に話すけど、研究室での指導が原則無給だったり、TAの給与も諸国に比べて安いんだよお。それで責任は重いからみんな嫌がるし、指導の質が一定にならんよ)私も後輩はかなりの数指導したけど、将来医療従事者になる都合上、かなり厳しい指導も普通にしなきゃいけなくて、本当に申し訳なかった。

だけど、アカデミアではハラスメントは絶対あっちゃいけないことだと思っています。博士課程に来て、超絶ホワイト、ありがたすぎる人材に囲まれて、強く強くそう思っています。

まず、一度調子を崩したりばらばらにしてしまった心や価値観は、もとに戻らないから。私自身もステロイドの抑うつから立ち直るほうが、体の回復に比べて遅かったことから、これは実感しました。たった一回の強い指導がその人の人生を狂わせてしまう。これって冷静に考えるとめちゃくちゃ怖いことですよね。もうこれだけで私はアンガーコントロールが完成しました。

次に後輩や弱い立場にいる人って、基本的に自分より若くて可能性があるんです。そうした人には才能の可能性もあるんですが、ハラスメントはそれを一瞬でなぎ倒してしまいます。いや、ハラスメントする人は、才能なんて見ようとしていないんです。たぶんね。これは社会にとっても、その才能が活かされないので損失です。

さいご、ハラスメントは学術界のイメージにも影響します。今は民間でもハラスメントはせっせと撲滅しようとしてるのにさあ、何そんなかぐわしい話や香ばしい話のあるところに行きますか。みんなほどほどで就職したいって思ってしまうのも分かります。でもそれだと科学が成り立たない。研究力が維持できない。そうでなくても日本の研究力は脅かされているのですから、これ以上脅かされて若手が流出してしまうのは避けなければなりません。

ですから、皆さん、ハラスメント、ダメ、ゼッタイ!いいですか?
院生の皆さんも、お約束ですよ。ハラスメントに屈してはだめです。もう耐える時代じゃないんです。相談してください。

コメント
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