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Pretenderの備忘録

秀山祭九月大歌舞伎 昼の部

2008-09-23 17:08:54 | 歌舞伎
歌舞伎座 1階16列15番

一、竜馬がゆく(りょうまがゆく)
 風雲篇
 坂本竜馬 染五郎
 おりょう 亀治郎
 寺田屋お登勢 吉 弥
 中岡慎太郎 松 緑
 西郷吉之助 錦之助

染五郎がTV東京の新春ワイド時代劇でやって気に入ってということで、昨年の秀山祭での続き。いろいろなジャンルで演じている染五郎だけに、歌舞伎にこだわって演じることもないのではないか。演舞場で、女優も入れて、たっぷりとやったらいいのに。あるいは、新感線とかと組んで、新しいイメージで構成するとか。亀治郎は、コメディー要素をちりばめ過ぎか、新作だからこそできるのだろうが。

二、ひらかな盛衰記(ひらかなせいすいき)
 逆櫓
 船頭松右衛門実は樋口次郎兼光 吉右衛門
 お筆 芝 雀
 漁師権四郎 歌 六
 船頭明神丸富蔵 歌 昇
 同灘吉九郎作 錦之助
 同日吉丸又六 染五郎
 松右衛門女房およし 東 蔵
 畠山重忠 富十郎

これはある意味、権四郎にかかってるような芝居ですから、歌六にいろいろと老け役を積んでもらい、いい役者になってもらうしかないんでしょう。

三、日本振袖始(にほんふりそではじめ)
 岩長姫実は八岐大蛇 玉三郎
 素盞鳴尊 染五郎
 稲田姫 福 助


それほど、斬新という感じでもなかった。場面転換の関係で仕方がないのだけど、間延びするきらいがある構成。もうすこし、からみの舞踊の場面を多くできないのかなあと。


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秀山祭九月大歌舞伎 夜の部

2008-09-21 23:33:01 | 歌舞伎
歌舞伎座 1階16列22番

一、近江源氏先陣館(おうみげんじせんじんやかた)
 盛綱陣屋
 佐々木盛綱 吉右衛門
 妻早瀬 玉三郎
 高綱妻篝火 福 助
 信楽太郎 松 緑
 高綱一子小四郎 宜 生
 盛綱一子小三郎 玉太郎
 竹下孫八 桂 三
 古郡新左衛門 由次郎
 伊吹藤太 歌 昇
 北條時政 歌 六
 和田兵衛秀盛 左團次
 盛綱母微妙 芝 翫

吉右衛門の盛綱、結構微妙に思いました。枯れた味まではいかないし、迫るものがあるわけでもなく。玉三郎の早瀬、存在感大。福助の篝火、うーん、頑張ってるけど、やや大仰で、玉と並ぶときつい。ただ、この二人がきちんと共演して、玉も暖かく、福助の歌右衛門への道を見守っているというのはいい話だが。微妙は微妙でした、いつもながら。なんで、人間国宝かよくわかんないんです。

二、干支に因みし戯れ絵の趣親子鷹
 鳥羽絵(とばえ)
 下男升六 富十郎
 ねずみ 鷹之資

年をとって、子供ができると親は大変だよなあという、そればかりを考えていました。養子を取って、そこに託すとか、何か方法はないのでしょうか。残された時間はたぶん数年ですよねえ。どういう方向の役者に育てるかというのもあるでしょうし。

三、天衣紛上野初花 河内山(こうちやま)
 上州屋質見世の場より
 松江邸玄関先の場まで

 河内山宗俊 吉右衛門
 松江出雲守 染五郎
 腰元浪路 芝 雀
 宮崎数馬 錦之助
 近習大橋伊織 桂 三
 同黒沢要 宗之助
 同米村伴吾 種太郎
 同堀江新六 吉之助
 後家おまき 吉之丞
 北村大膳 由次郎
 和泉屋清兵衛 歌 六
 高木小左衛門 左團次

これは最近だと、團十郎、仁左衛門、幸四郎がやるわけですが、ニンなのは吉右衛門なのかなあという感じはします。團十郎もおおらかさがそれなりにマッチしているとは思いますが。染五郎の出雲守、チョイきれい過ぎるけど、実はかなり地でできるニンかもしれないなどど思いながら。。。中村屋も河内山はそのうちやりたがるだろうなあ。

秀山祭が三年続いていることはかなり奇跡ではないでしょうか。演舞場の五月と、吉右衛門が、一年に二ヶ月、座長公演を仕切るというのは凄いことだと思います。
来月の三宅坂は新歌舞伎ですし、浅草寺もありということで、失礼させていただきますが。。。
ちなみに11月も歌舞伎座の顔見世が上方役者を前面に出す構成で、浅草寺に演舞場、そして三宅坂(これは歌舞伎以外でご活躍されてきた方なので、期待してよろしいかと)。

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おくりびと

2008-09-20 23:47:10 | 映画
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新宿ピカデリー スクリーン1 P列29番

久しぶりに映画を観た。
笑いをちりばめて、重いテーマが暗くなり過ぎないように描かれる。
景色も美しいし、古川展生らが奏でるチェロの音も切なく迫る。
モックンの切ない表情は胸に迫るものがあるし、大人になったなあという広末の雰囲気、そして山崎努のいやみにならない渋さ。。

最後に親子にテーマがぐっと引き寄せられ、それまでがそのためにあったわけでないほど、しっかりとしていたので、逆に焦点がボケるきらいがあるように感じた。

いい映画であることは間違いない。

新宿ピカデリー、リニューアルオープンで初めて行った。外観、内装は白を基調にしている。ロビースペースもかなり贅沢にとってある。PCで予約してピックアップもできる。私は歌舞伎会割引で1000円で見られるので、売り場に並ぶ必要があるのだが、笑。スクリーン1が一番大きくて、プライベートボックスやシートもある。これらはワンフロアー上になる。ということは、スクリーンはかなり上方に設置されているということになり、P列でちょうどいいくらい。座席も快適で、背もたれが高い、その分、劇場に傾斜がある。まあ、最近のシネコンはみんなこんなものなのかな。

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赤坂大歌舞伎

2008-09-16 23:30:26 | 歌舞伎
赤坂ACTシアター F列33番

一、江戸みやげ狐狸狐狸ばなし

 伊之助 中村勘三郎
 又市 坂東彌十郎
 重善 市川段治郎
 甚平 井之上隆志
 おそめ 片岡亀 蔵
 おきわ 中村扇 雀


 ちょっと軽量級という感じもするが、話そのものが、軽く洒脱なので、いいかと。


二、棒しばり

 次郎冠者 中村勘太郎
 太郎冠者 中村七之助
 曽根松兵衛 片岡亀 蔵

二人ともよくがんばっているとは思うけど、まだまだというところも。狂言師と比べると声の伸びや張りに物足りなさ。日舞の基本から言うと、どうなのよって動きもあるけど、新しいそれこそヒップホップの感性も入れたような動きがあってもいいのかなあと思った。

この劇場、初めて来ました。東京も本当に劇場が増えましたね。
客層が、平日の赤坂ということで、休日の歌舞伎座や演舞場とはぜんぜん違い。。。コクーンともまた違い、年齢層が高い。あと、一番良い席はTV局の招待なんでしょうね。来月はフジとタイアップ。凄いねえ、さすが、座元としての中村屋。海外公演から、コクーン、松本、歌舞伎座納涼、赤坂、浅草寺二ヶ月と凄い。いわゆる本業的なものは、4月以来かなあ。

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新秋九月大歌舞伎 夜の部

2008-09-15 22:33:48 | 歌舞伎
新橋演舞場 2階右列9番

一、加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)
 序 幕 営中試合の場
 二幕目 奥殿草履打の場
 三幕目 長局尾上部屋の場
 塀外烏啼の場
 元の長局尾上部屋の場
 四幕目 奥庭仕返しの場

 中老尾上 時 蔵
 召使お初 亀治郎
 庵崎求女 松 也
 奴伊達平 巳之助
 牛島主税 萬太郎
 息女大姫 梅 枝
 剣沢弾正 團 蔵
 局岩藤 海老蔵

時蔵が、六世歌右衛門に指導してもらった尾上を演じ、海老蔵が岩藤を演じるというもの。時蔵、そもそもがまじめでしっかりした人ですから、楷書で演じ切りました。海老蔵、声も工夫しているし、若干ボラタイルですが、まあまあ。ただ、こういうのはおまけみたいなものですから。先代萩の八汐もそのうちやるんでしょうか、苦笑。11月はやらないようですが、笑。亀冶郎、はじけた感じで可憐さを出そうとしています。

二、色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)
 かさね

 かさね 亀治郎
 与右衛門 海老蔵

そもそも満席じゃなかった上に、この前に帰る人がいて、これはもったいなかったと思うなあ。見てよかったと思える舞台でしたね。亀治郎も妖艶な色気と凄みを出してよかったし、海老蔵はイメージもピッタリです。


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