演出の勝利ということだろうか。もちろん、歌手もしっかりしていたし、管弦楽も世界観を表現していたと思う。
現代に置き換えて、男性はスーツ。舞台は、仕切りがあり上下左右とセット転換も多く、かなり大変だったのではないか。歌手には相当に身体能力を求められ、エロチックなシーンも。メザリンドは歌手ともう一人で、不思議な雰囲気を出している。ドビュッシーの音楽の包み込むような不思議な感じは出ていた。かなり尖った演出だったが、面白かった。観客は、おじさんばかりの普段と異なり、女性も多く、若者の団体もちらほら。いろいろと新しい可能性を感じた夜だった。
新国立劇場オペラパレス
【指 揮】大野和士
【演 出】ケイティ・ミッチェル
【出演】ベルナール・リヒター カレン・ヴルシュ ロラン・ナウリ 妻屋秀和
浜田理恵 九嶋香奈枝 河野鉄平
【合唱指揮】冨平恭平
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団