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2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。 藤田幸右(ふじたこうすけ) 管理人

防潮堤の造られ方

2018年03月24日 | 磯鶏、藤原

手が込んでも実らない工法

プレキャスト工法(宮古市磯鶏・藤原地区)

 

 

 

現地以外から、おそらく船便で、防潮堤上部構造パーツが届いている。

 

 

土台になる底版のパーツが揃って、全体に生コンが一定の高さに流し込まれる準備が完成。各パーツの位置取りや間合いがしっくりしていないように見える。カメラのレンズのセイではないようだ。

 

 

生コンが流し込まれて底版の上に頭を出す鉄骨とシアキー。この上から巨大クレーンで吊り下げられコンクリートパネルがはめ込まれてくる。

 

 

順次コンクリートパネルが置かれて防潮堤の津波防止壁になっていく。

 

 

 一応の完成形。この後、底版の完成のために更にコンクリートブロックパーツが追加設置され、外形化粧と底版連続のために大量の生コンが流し込まれていく。

 

 

 防潮堤の完成。完成後一定の時間が経って「底版」と「パネル壁」の結合の欠陥が浮き出ている。設計ミスであろうか? 両者の間のコンクリートラインの不揃いが際立って来た。プレキャストされた各パーツの現場での組み立てに、とくにパーツ間の結合、即ち、防潮堤の強さの部分が毀損されていると思われる。


追加)あと主な構造上の問題は(1)地下の支持層つまり岩盤に届いているという基礎鋼管杭そのものの疑問と、鋼管杭と「底版」鋼管杭と「パネル壁」との結合の問題。結合は前者は不十分、後者とは直接結合していない。(2)コンクリートパネル同士の結合:最上段にある写真の幅約1m、長さ約8mのパネルは「底版」の上に縦に並べた状態で3枚ずつ上中下で太い鉄筋で締め付けて結合している。土木センターは単位枚数について2個とか3個とか情報が不確かであった。単位・単位同士の結合については高級モルタル(グラウド)によって張り合わせている。(3)底版側の頭出し鉄筋とコンクリートパネル側の内部鉄筋の結合(スプライススリーブ)、そのずれ防止(シアキー)など…限りなく手が込んでいる。
※ 手が込んでいるが実らないこの実態を、時間があれば、順次このページに追加していく。 

 

 

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