前ぺージからつづく
巨大な壁の強度は上辺(うわべ)だけだ
前ページの流れでいうと、こちらは1スパン=ブロック柱10本10メートル幅という事になる。造りや構造は同じ、ただ写真のように1スパン、1スパンに透明アクリル板がはめ込まれた窓が1個ついていて、上下の写真のように40〜50センチの間隔の空間で区切られている。
巨大な塀(へい)のような防潮堤の規模から、このブロック柱10本のスパンの方が磯鶏地区の直立式防潮堤の最小単位を構成する本命の「ユニット」のようだ。前ページの6本6メートル幅スパンユニットと基本的には強度や設計思想・施工は変わりがない。
ブロック柱は横棒装置で締めて連結したが、ユニット、ユ
ニットの連結は? 広すぎるすき間はいかに処理するのか?
いかにも精密、複雑、各種装置つきの造りであるが、そんなもので防潮堤本来の機能が上がるとは思われない。津波の自然力に省エネの浅知恵で対抗しているようで無効性の方を強く感じる。
基礎の連結も無効
下の写真に見える基礎鋼管杭の地上部分の頭出しの高さがばらばら、なお高低それぞれの鋼管杭がどんな理由でどのユニットの防潮堤底版に対応しているのか?? 疑問が深まる
底版、ブロック柱の上部構造を、基礎鋼管杭の上に、浅く載せただけでは、津波の横圧力に対抗できないのは明らかだ。すべてばらばらになる
なぜこのような誤りが生じるのか?