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2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。 藤田幸右(ふじたこうすけ) 管理人

帰還に難(大槌中心部)

2016年07月07日 | どうなる復興計画

「大槌中心部戻る予定」想定の半分以下…町見通し

(web 読売新聞 岩手 2016.7.5)


町方地区区画整理計画(2012.9) 

 東日本大震災で甚大な被害を受けた大槌町中心部の「町方地区」に戻る予定の住民が、想定の半分以下の985人にとどまるとの見通しを、町が4日明らかにした。住民の減少によって生まれる空白地について、町はI・Uターン者を招くなどして利活用を図る方針だが、中心部再生に向けて厳しい現実が浮き彫りになった。


 この日の町議会全員協議会で町が明らかにした。震災前の町方地区の人口は3930人(2011年2月末)で、町人口の25%が集中していた。震災後、地区のほぼ半分は住宅を建てられない災害危険区域に指定され、残り30ヘクタールでは平均2・2メートルかさ上げする土地区画整理事業が、約160億円をかけて進められている。町は同地区を再び中心街として整備する予定で、事業計画での想定人口を2100人としていた。

 

 しかし、町が仮設住宅の住民らを対象に今年実施した調査によると、同地区で自宅の再建を予定しているのは134世帯、同地区の災害公営住宅に入居するのは302世帯にとどまった。1世帯の平均人数を2・26人とすると、地区の人口は985人となる。

 

 想定を下回った原因について、町は、町外に転出した住民がいるほか、浸水区域に戻ることへの抵抗感や土地整備の遅れなどから、町内の別地区で住宅再建を希望した人が多いと分析している。

 

 地区内に住む住民が減ることで、町は、利用されない土地が増えるとみている。今後、地権者に土地利用について意向調査を実施する。

 

 同地区の災害公営住宅に入居予定で、今は仮設住宅に暮らす女性(88)は「役場も店も徒歩圏内で、にぎわいの中心と信じて待ち続けてきた。どんなに立派に整備しても、家も店もまばらではさみしい」と話した。

 

 平野公三町長は「大変厳しい状況だ。再建を悩んでいる住民らに戻ってきてもらうための対策を考えたい」と厳しい表情で語った。

 

◆防集5か所 中止や遅れ


 町はこの日、赤浜地区と安渡地区で計画している5か所の防災集団移転促進事業について、一部の中止と最大1年6か月の土地引き渡しの遅れも報告した。

 

 赤浜地区では移転の申し込みが当初予定より減ったため、1団地の造成を取りやめ、別の団地に集約する。この影響で集約先の団地の引き渡しは、当初予定の17年9月が19年3月にずれ込む。ほかの団地も、引き渡しが2~9か月遅れる。

 

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