椎間板ヘルニアを考える

2009年03月01日 | Weblog
先日「ヘルニア」について触れたせいか

最近「ヘルニアって言われてる」患者さんのご来院が多くあります。

中にはMRIの画像持参の方もありました。

確かにでているのですが、そのヘルニアが圧迫しているであろう神経の反応

・皮膚の感覚が鈍くなっていたり、逆に過敏になっていないか。

・腱反射(脚気の検査で有名)が片側だけ弱まっていないか。

・筋力の低下はないか。

・神経の延びている先の脚ごと大きくストレッチをかけて腰や痛みに「ビリッ!」と電気の走るような痛みがないか。

などを調べても、無反応。

いたってノーマル。


私たちの身体は、筋肉の故障でも「神経痛」のような痛みが出ることがあります。

「痛い」と感じている領域と関連の深い場所に圧痛や硬結を探し

そこを引き伸ばすと「痛み」が再現されることがあります。

この患者様の場合も、むしろ該当する筋肉を引き伸ばすと症状の再現があるようでした。

こういった場合、

ヘルニアが痛みの原因となっていないということを示唆していると考えます。

筋肉と関節を正常な状態へちかづけるために治療をさせていただいたところ、

幸いなことに症状は落ち着いてくれたようです。

再発予防のエクササイズと次回2週間後のご予約をいただき初回の治療は終了しました。


ある整形外科医の先生のお話では

以前は腰下肢の痛みの原因を「椎間板ヘルニア」や「腰椎の変形」にあると考えてきたそうですが

1980年代からMRIが普及して、ヘルニアの有無=腰下肢痛ではないことが明らかになったそうです。

その先生いわく、いまは腰痛の原因に対する考え方の「転換期」なのだそうです。

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