すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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会派希望(のぞみ)県外政務調査3日目(2) 農林水産省、桑田幸人さんの版画

2013年11月25日 | 日記

 全漁連を出た私たちは、農林水産省の食料安全保障課を尋ねました。太田豊彦課長と中村真紀原子力災害対策専門官のお二人にお話を伺いました。以下は伺ったお話の概要です。

 除染は、復興大臣の指揮の下、環境省と連携して進めている。農水省は効果的、効率的な技術開発を担当している。

 除染はセシウム濃度の減少を目指し、反転耕、表土削り、固化剤を用いた表土削り、水を用いた土壌撹拌が柱になっている。表土削りではセシウム農土が8~9割減少した効果を確認した。

 ため池など農業用水対策にも取り組んでいる。まず取水位置を変更して表層水を取水するようんして、底質に沈下した放射物質の混入を防ぎ、恒久対策として、底質の除去に取り組む。

 汚染(8000Bq/kg)された稲藁、堆肥は指定廃棄物として国が管理。それ以下は市町村が処理する。厳格な管理・保管が必要で、共同または農家ごとに農家の庭先にラッピングして保管している。26年度末を目途として中間貯蔵施設の確保を目指している。

 農林畜産物の放射性物質の低減対策にも取り組んでいる。米はカリウムを与えてセシウムの吸収を抑制する。果樹じゃ粗皮削り、高圧水による樹体船上を実施している。きのこは原木は50ベクレル/kg、菌床用培養地は200ベクレル/kgの指標値を設定した。

 これらの対策の結果、23年度末の結果と比べ、セシウム濃度は低くなり、基準超過の比率も大幅に低下した。 

 営農再開への支援をしている。これからはこれが柱。「除染⇒条件整備⇒営農再開」というのが流れ。以下の三段階で進める。営農再開支援事業費として、平成24度補正予算に232億円を計上した。

 第1段階 除染後の農地管理(営農再開までの農地の除草など保全管理を支援。鳥獣害被害防止緊急対策や放れ畜対策も支援する)

 第2段階 作付実証(基準値を下回る農産物生産の確認する。帰還しない農家の農地を管理する人への支援や収穫後の汚染防止対策も実施する)

 第3段階 新たな農業への転換(大規模化や施設園芸等への転換のために必要な支援)

 特に稲作については丁寧な対応をする。。避難指示解除準備区域は25年産から作付準備を開始する。

 公的主体が森林整備と放射性物質対策を一体的に推進する。

 福島沖の操業自粛は長期化。漁業再開に向けた試験操業を支援する。

 「食べて応援しよう!」 被災地産食品の利用販売を推進する。

 損害賠償は、5795億円の請求に対して4999億円を支払い(86%)。14%は平均3ヶ月のタイムラグが主因。

などの説明を受け、意見交換も致しました。

 この後、上野公園の東京都美術館を訪れました。日本版画展に出品されている倉吉市在住の版画家桑田幸人さんの作品を鑑賞するためです。

震災後、放れ畜など、福島の畜産農家の苦悩を描いてこられましたが、今年は復興への祈りを込めた作品なのだそうです。、

 

 

 

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