すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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地域包括ケア

2010年12月23日 | 日記
誘われて県立福祉人材センターであった「地域包括ケアセミナー」に参加しました。
厚生労働省老健局の菊池振興課長補佐が、地域包括ケアを推進する方針や検討会の状況について説明があったのち、自治体を挙げて取り組む大牟田市と加賀市の担当者、それに夜間対応型サービスを展開している高齢者総合施設「こぶし園」の小山園長から報告がありました。

75歳以上のお年寄りは2008年には県内に8万人住んでおられましたが、団塊の世代が75歳になる2025年には26%増加して10万人を数えるようになります。要介護認定率は75~79歳は8%ですが、80~84歳で26.9%、85~89歳で45.9%、90以上は68%となりますので、2030年からの10年間をどう乗り切るが、一番の問題です。今から20年後を見据えて準備を始めないと大変なことになる。菊池課長補佐の問題意識です。

施設で人生の終焉を迎えるのではなく、住みなれた地域で老後を過ごしたいというお年寄りの願いをかなえるため、24時間365日対応の巡回型訪問介護・看護システムと小規模多機能型居宅ホームを整備し、ホームに地域交流施設を併設することで、地域づくりの核にする大牟田市の報告は、これからの介護の在り方を考えるうえで、参考になる取り組みでした。
また、郊外に建設した大規模特養を、街中の民家を改造した15床程度のサテライト特養に切り替える加賀市の取り組みも、おもしろく感じました。中でも、「新築した建物は施設になってしまうが、民家を改装したら家になる」という言葉が印象的でした。

小山園長の話は「施設介護は家族が介護できない老人を収容する介護難民施設」という挑発的な話から始まりましたが、お年寄りの思いを中心に置いて考えることの重要さを繰り返され、出来高払いの現行制度から、定額制のシステムへの移行を提案されました。これもなるほどなと思わされました。
コメント
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