すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

メニュー

自校方式の学校給食

2010年01月11日 | 日記
みなさんの意見を聞かせてください。
学校給食を大きな給食調理施設でまとめて作るセンター方式で鳥取市は実施しており、センター業務の民間委託を進めています。学校給食には、センター方式のほか、各校で調理する自校方式、数校分をまとめてつくる親子方式、業者弁当方式などがあります。

僕は昔ながらの自校方式に戻したいし、民間委託ではなく、市直営方式で実施したいと考えています。

給食室が学校にある教育的効果は大きいと思います。
僕たちが給食室で働いている人を、栄養士さんも、調理員さんも、まとめて「給食のおばさん」と言っていました。
とても親しみのある存在で、放課後、残ったリンゴやミカンをもらいに給食室に顔を出してから、校庭に飛び出していったもんでした。

給食時間になると当番がエプロンをして、給食室に給食を取りに行って、「一生懸命作ったんで残さんで食べるんよ」と言われて、給食を教室まで持ち帰っていました。食べ終わったら「ごちそうさまでした。今日のカレー、おいしかったです。ありがとうございました」などお礼を言って、食器を返却していました。
時には「クジラは好かん。いくら噛んでも飲み込めん。もう出さんとって」と言うこともありましたが、そんな時は、「好き嫌いしたら、大きくなれん。死んだクジラも喜んで食べんと浮かばん」と叱られたました。
何気ない会話ですが、これが食育の基礎だと思います。
食事を作ってくれる人への感謝、好き嫌いはいけないと教えること、食材の説明……。
給食の調理員さんたちは、間違いなく学校の先生のひとり。学校に調理員さんたちがいる教育効果は非常に大きいと思います。

自校方式だと、確かに効率は悪いかもしれません。大量調理の持つ経済性は認めなければなりませんが、大量調理のために失われる効果もたくさんあることは事実です。

まず、おいしさ。料理は、できたてがうまいに決まっています。センター方式では、センターからの移動時間がありますし、学校着が遅れてはいけないと余裕を持った出発時間にすることもあって、早め、早めの作業になります。伸びた麺類はおいしくないし、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく食べたほうがおいしいに決まっています。

第二は地元食材の利用です。鳥取市のセンターは5000食以上を配食していますが、そうなるとロットが5000食分以上そろわない食材は使えなくなるだけでなく、調理機械を使えない規格外野菜も使えません。数十食から数百食の自校方式では、生産農家の顔も見えてきます。「これは近くの●●さんの畑のジャガイモだから、しっかり食べようね」と調理員さんが言えば残せません。子供たちが下校時、畑作業をしている●●さんに「今日のジャガイモ、おいしかった」と言えば、こえも食育。生産者にとっても元気の源になると思います。

第三は各校の行事や学校運営との連動です。校庭菜園で採れた野菜や、体験学習で自分で苗を植えて収穫したお米もも、自校方式では自由に食材として活用きでます。うちの子供はピーマンが嫌いですが、家庭菜園で採れたピーマンはちゃんと食べます。私が通った小学校では、月見学芸会がある日はお団子が付いていました。

第四は、各校で自由になるのですから、各校の先生方やお母さんたちの意見や要望を反映させることができるというメリットです。学校は地域の中で存在します。地域の食文化を学ばせるメニューなども採用しやすなります。

問題は経費ですが、配送経費などは削減できますし、農家や漁師さんからの直接買い付けができれば、かなり食材費も低下することが想定されます。また、地域から調理ボランティアを募ることだって考えられます。もちろん、現在のセンターを廃止して、給食室を新設するには工事費も必要になりますが、これだけ景気が冷え込んでいるのですから、公共工事をすることの意味も大きいと思います。

子供たちにそこまで公費を投入していいのかというご意見もあるでしょう。しかし、次世代をしっかり育てていかないと、この地域の永続はありえないと思います。
みなさんのご意見をお聞かせください。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする