先日息子と採取してきたアサリの化石、「いつの時代なんだろ?」という疑問

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せっかくフィールドでよいサンプルが採取できたので

、ネットでちょこっと検索して夏休みの自由研究レポートにしちゃいましょう

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年代測定というと
C14をトレーサーとした放射性炭素年代測定なんてのが思い浮かびますが、そんなのムリむり

なんで、発見したアサリを包埋していた岩石を手がかりにしてみます

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地質調査所、再編成で現在産業技術総合研究所
AISTが整備しているデータベース、
20万分の1日本シームレス地質図で調べると
森林塾かずさの森周辺は
前期更新世(約170万年前~70万年前)の堆積岩類(海成及び非海成層)ということが判りました。
採取場所は川の源流近くなので、遠く(別の地層域)から運ばれてきた可能性はない(それに
泥岩なので長い距離形を保ったまま運ばれないはず)と考えられるので、まずこの年代で間違いないでしょう。
また
海成層ということで、アサリの化石が見つかったこととも矛盾しません。見つかったのがアサリということにより、ここは普段の感覚から大昔の採取地周辺は海辺だったんでしょう。
従って今回我々親子は
ということになります。
その時代の地球規模のイベントとしては、
日本の島弧が現在の形に近くなってきたころ
で、生物としてはヒト属が進化(原人ほか)、北京原人

・ジャワ原人

・ネアンデルタール人

・・・そんな時代の貝なんだ。
まだ日本列島の基にヒトが居ない時代、そんな時代の海岸にいたアサリが大雨かなんかで流れてきた泥水とともに海底に沈み、それから少なくとも70万年という長ぁいながぁい年月を経て我々の目の前に現れたそんなストーリーが成り立つのかな。
後期更新世の岩石からカレイ科魚類を見つけている論文(論文の主眼はカレイの新種の化石発見)なんてのもあるんで(まさに浅瀬の堆積物が岩石になってるんだ

)、
ということは我々も頑張れば今回の河原から同じような魚の化石が発見できるハズ
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ひとつ自由研究ネタのストックができたって感じ

だけど、
完成させるには魚の化石を発見することが必要ですな。またフィールドへ出て行かないと。
フィールド→机上→フィールド→・・・・、研究してる気になるな

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