こんな本を読んでいる

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1/4  Q1~20 ホリエモンの新資本主義 Q&A 回答(&解説編)

2005年09月13日 | 読書ノート

  『ホリエモンの新資本主義』のQ&Aで遊ぶ,シリーズ第1弾(全4回シリーズ)です。青色部分が解説(独断の偏見の私見です。)第1弾は,Q1~20までの20問。中には良問もありますので,お暇な方は,ご自分でも解いて遊んでみてください。まあ,お気楽におき楽に!(続刊は気が向いたときとします。もしかしたら,気が向かず,21問以下のQ&Aの解説には着手しないかもしれませんので悪しからず・・・。)

  1. 大金持ちになるにはどうしたらいいか?  ①大金持ちと同じ仕事をする,②大金持ちと反対のことをする,③大金持ちが手を出さなかった仕事をする。
    A 大金持ちと同じ仕事をすれば大金持ちになれる。~金持ちが切り開いてきたルートを使え!

     
    三択問題として考えると,答えは①しかないのだけれど,何となく,人がやらないことをするのがお金持ちになるために不可欠な要素だと思い込んでいた。言われてみると,しごく,当然だと思う。新規開拓の方がかっこ良さそうだけど,金持ちが手をださない理由・リスクを良く考えないといけない。
  2. 会社は誰のものか?  ①社長,②社員,③株主
    A 会社は株主のものである。

     これも当たり前の話。でも,戦後の日本の復興は所有と経営をわけ,所有者に経営に口を差しはさませないことで成功した。経営者が経営を支配でき,それが復興の原動力になった部分はある。『メディアの支配者』でも,鹿内氏はその恩恵を被ったとある。現在の企業の制度疲労は,会社が社長の私物であったり,組合のものであったり,株の持合企業のものであったりするところの曖昧ななれあい体質に起因している。とすれば,本来の株主主権に戻るのは,当たり前のことなのである。
  3. 会議でいちばん大切なことは?  ①議題,②結果,③議論の過程
    A 結果。結果がでない会議は会議ではない。

     
    結果をだすために会議をしているのだから当然ではあるが,ミーティング・会議の重要さの中に,認識・意識の共有と言う部分があることに注意を要すると思う。結果をだす会議だけでなく,コミュニケーションギャップを埋める会議も必要なのである。答えに④認識を統一する。が必要だ。とくに,大きな組織の場合は,認識のブレが大失敗の原因になることがある。ライブドアにはわからない世界だと思う。

  4. 夢を実現させるために最も必要なものは  ①熱意,②時間,③お金
    A お金。お金でかえないものはない。

     
    発展シンガポールの立役者,リー・クアン・ユーが,その範を日本の明治に求めたことは有名であるが,発展の原動力は,ビジョン,パッション,アクションの三位一体にある,と説いたそうだ。とりわけ彼が重要視したのは,パッションである。パッションにビジョンとアクションが融合して,成功方程式の中でお金もゲットでき,また,あらたな循環ができる。と思う。やっぱ,情熱よ。情熱は金じゃあ買えんよ!

  5. 起業メンバーにいちばん必要なものは   ①体力,②自信,③切迫感
    A 体力。体力勝負でシンプルにやる。気合と根性があれば,たいていのことはうまくいく。

     Q4と同じ発想で自信がいちばんかなと思ったけど,この体力というのはサラリーマン人生の体感上,とてもよく理解できる。もっというと,死んだらおしまい。過去何人かの超優秀な先輩が現職で死亡されたけど,死んだら白紙。やっぱ,健康,そして体力。だから,今,走っている。気力と体力は20代,若い奴には負けない。

  6. 起業メンバーに揃えたいのはどんな人物  ①自分より少し劣る人,②自分より優秀な人,③こだわらない
    A 創業メンバーにはこだわらない。

     まあ,選べないよな。大切なのはあなたの信念と経営戦略とある。これはごもっとも。創業メンバーの役割分担,パワーバランスは重要だと思うけどなあ・・・。ソニーの井深か盛田みたいな・・・。

  7. 起業はいつすべきか  ①10代で,②20代がベスト,③何歳になってもOK
    A 会社を起こすのは早ければ早いほどいい。

     自分の子供が小学生で社長になったら面白いと思う。アメリカにはキャメロン・ジョンソンという9歳で会社を起こして大成功した子供がおるそうな。(『15歳のCEO』PHP研究所~読んでみたいのお!)

  8. 就職を選ぶならどこへ?  ①大企業なら就職してもいい,②ベンチャー企業を狙うべきだ,③安定している公務員を狙うべきだ
    A 正解なし。旧世代の迷信に迷わされないことが肝心。

     ①,③を指向し今日のある世代とって酷な設問じゃのお。じゃが,安穏とはしておれん。どの年齢でも,変化に順応に対応する柔軟性を身につけて生き残らねば・・・。(悲壮感!汗!)

  9. 偏差値45の大学でも進学すべきか  ①すべきではない,②すべき,③大学の内容による
    A すべきでない。一流大学でないなら大学へ行っても意味がない。

     東大や京大など人脈をつくるに値する大学以外は意味がないと切り捨てる。学歴そのものが意味をなさなくなるとのメッセージはそのとおりだと思う。明治期形成された帝国大学出世民主主義が敗戦でいったんはご破算になり,戦後出世民主主義が東大一直線で再形成され高度成長をささえたけど,これって,規格大量生産の1940年体制を支えるピラミッド構成だから,壊れて当たり前だよね。

     人口減少社会において教育機関が淘汰される中で,多様化した価値観への順応と高度情報化における新リテラシー要請が,新しい,センス・能力を要求する。起業することがステイタスな実力主義の時代なのかもしれない。人脈をつくれるキャラさえあれば,一流大学へも行く必要はないとおもうけど,人脈の恩恵に浴する大学へはいけなかったのでわからん。

  10. 増え続ける「ニート」たちはどう思う  ①対応策をとるべき,②放っておいていい,③好ましいことだ
    A 放っておいてよい。価値観は多様化している。要は,そういう人たちがやる気をだしたとき,上流層に入れるような仕組みがあればよい。

     この発想は正直感心した。 ニートは,解決すべき社会問題という固定観念があったので,こういう風にはアプローチできなかった。対策ばかりが目につくニート問題も,社会のあらゆる階層,年齢層で,絶えず,敗者復活というか,やる気が湧きチャレンジすれば成功へのパスが得られる,社会のしくみさえ整えておけば,それで大丈夫なのかもしれない。
  11. 起業資金は誰に借りればいいか  ①親類,②銀行,③誰でもいい
    A 親類。起業には当然資金が必要。借金できるのは信用があることの証でもある。

     
    借金というものはすべきでないものという道徳観念みたいなものがあって,なかなか,こういう発想をもてない。だから起業なんてできないのかもしれない。なるほど,金を貸してもらえる信用力かと思ったね。

  12. 下積みの苦労と経験は?  ①必要なもの,②役にたつケースもある,③必要ない
    A 必要ない。苦労をしないように頭を使える人間が成功する。

     固定観念を少し揺すられたこの設問。なるほどねと思った。だけど,ちょっと,話をわけて考えないと誤解を生じる。いわゆる稽古・修行の話と要領よくやる話は別物だ。夏目漱石も漢文の修行から,文豪への基礎を身につけた。それは下積みの苦労と経験とは,ちょいと違うものかもしれないけれど,「積みの苦労と経験」と言うことの中には,稽古・修行で成功の型を身につける部分もある。効率よく要領よくやる,豊臣秀吉のスキルが重要であることもまた真理なのである。
     
  13. どんな仕事を受注すべきか  ①自分の能力以下に応じたもの,②自分の能力に応じたもの,③自分の能力以上のもの
    A 能力以上。ある種のハッタリは必要だ。

     自分の能力より少し高いところを目指して向上が得られるというのは,まあ,ごく当たり前のことだよな。

  14. お金持ちになるために読むべき本は  ①成功者の格言,②失敗者の教訓,③経済学の教科書
    A 失敗者の教訓。「敗軍の将」に学べ!なぜなら同じような失敗をしないように先人に学ぶことができるから。

     これって,「成功者の格言」が正解と思っていた。読書好きの人間にありがちな罠だったなと思った。「日経ビジネス」の「敗軍の将,兵を語る」っていう連載が役にたつそうな。『失敗の教訓』,『失敗学のすすめ』など,世の中には良書がいっぱいあるな。

  15. 身につけたほうがいい資格は  ①宅建,②商法の知識,③簿記
    A 簿記。経営者の仕事は会社の経営状態を把握することなので簿記の知識が必要になる。

     財務諸表が読めるようにしとけば良いので簡単だ。起業するしないにせよ,ビジネスパーソンとして当然知っておくべき,身につけておくべきことでしょうね。
  16. 伸びる会社はどこが違うと思うか  ①会社のシステム,②社長,③従業員
    A 社長。社内に民主主義を持ち込んでもろくな結果にならない。(それは責任逃れの準備みたいなもの)社長と社員の立場は同じでない。

     社長が一番は当たり前だが,やはり三位一体が必要。ゴーンにがつんと言わされても,それに機敏にこたえる従業員とその活動を支える組織のしくみがなければ,日産の復活もなかったと思える。もちろん,最も重要な要素ではある。世の経営者の自覚はあると思うが,大企業では,この感覚が鈍ってくるのかもしれない。伊藤忠の丹羽さんのように絶えずセルフ・ディスプリンに取り組むトップがええねえ。それでいて改革派じゃし。

  17. 会社名はどうやって考えたらいい  ①創業時からの由来・こだわりのある社名,②商品の内容を説明する社名,③耳に入りやすい社名
    A 耳に入りやすい社名。社名は芸能人の名前と同じ。

     まあ,こういう発想もあるが,一概には,言えんよーねえ。

  18. 組織の良し悪しは何で決まるか  ①リーダー,②人材(社員),③組織そのもの
    A リーダー。企業は大小関係なしに社長で社運が左右される。

     問16の回答に同じですね。三位一体改革が重要です。
  19. 一流企業とは?  ①一部上場している企業,②人気ランキングに入る企業,③収益率が高い企業
    A 収益力が高い企業。「大企業=一流企業」ではない。

     これも当然でしょう。最近は,この認識がほぼ定着してきました。
  20. 株を買うにはどこに行けばいい?  ①証券取引所,②街の証券会社,③自宅のパソコン
    A いまはネットで株を買う時代。

     
    株はやっていないけど,リスクのかからない程度,衝動買いの範囲で,iPod nano を買うつもりでネット株をやろうかなあ。物を勝ったと思えばゼロになってもあきらめもつくし・・・。確かに,情報はインターネットで容易に入手できるし,のめりこまない節度があれば,下手な経済の勉強よりよっぽど良さそうだ。 

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