フェルメール 光の王国 (翼の王国books) | |
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木楽舎 |
数年前のこと。東京出張の帰り,ANA機内誌「翼の王国」でフェルメールに遭遇した。
盗作の1点。個人所有で許可が得られなかった2点。これらを除く34点。この全てを,福岡伸一が所蔵する美術館に足を運び鑑賞し,
フェルメールを魅力を豊 かに語ってみせる。
光の粒たちを一瞬に閉じ込めるフェルメールの匠は,同時に,次の動作を示唆する。福岡氏の導きで,私はフェルメールの虜になった。
光の天才画家,フェルメー ルに乾杯!
先週の東京出張。仕事を終えての帰路。閉館間際のフェルメールセンター銀座に滑り込んだ。
30分で足早に展示37点を鑑賞した。
翼の王国でのフェルメールとの遭遇。約4年後のこの1月のはじめ,福岡伸一著『フェルメール 光の王国』を読んで
改めて,フェルメールに魅了された。
動きを閉じ込められるというのは,明らかに写真を超えている。写真は一瞬の微分でしかない。
だが,フェルメールのそれは,一連の動きが閉じ込められて,動き出す感覚が迫ってくる。
光の粒だちの幾つかが一つのパッケージとなって,動的な平衡が絵になっている 。
時間を含む四次元の世界が二次元のキャンバスに表現されている。この解釈は,福岡伸一とはやや趣を異にするかもしれない。
だが,それが私にとってのフェルメールの世界なのである。
いつか,私の福岡伸一のように,37点を鑑賞する旅にでてみたいと思った。
それから,今回の展覧会で秀逸なのは,「RE-CREATE」ということ。複製を超えて作品を再創造したところに驚きを持った。
これまた,いつかお金と暇が許すなら,お気に入りの絵画をリ・クリエイトとして飾れたらいいなあと思った。
今回は,持ち合わせのお金がなかったので買えなかったが,機会があれば,リ・クリエイトされた作品を買い求めたい。