シベリア抑留者

2023年02月10日 11時10分56秒 | 社会・文化・政治・経済

いわゆる戦後処理問題の多くが解決を見てきた中で取り残されている大きな課題がある。60万人ともいわれるシベリア・モンゴル抑留者に対する補償問題や、また軍人恩給欠格者、さらにいわゆる残留孤児と言われる海外からの帰国者等に対する補償援助問題などである。
 とりわけ、シベリア・モンゴル抑留者は、今日に言う国家による拉致被害者であり、厳寒の中、過酷な強制労働に従事させられてきた人たちである。
 抑留者のほとんどが日本人の平均寿命を超えている事実にかんがみたとき、もはや一刻の猶予も許されない。

最高裁の司法判断にとらわれることなく、政府が独自に判断を下し、早急に抑留者の「未払い賃金」ともいうべき補償問題に着手し解決を図る時期を迎えていると言える。

1945年8月、日本が受諾した連合国の「ポツダム宣言」には武装解除後の日本兵の本国帰還が明記されていた。しかし、旧満州(中国東北部)などにいた兵士たち約57万5千人はシベリアなどに送られ、多くが2~4年、木材伐採や炭鉱労働、鉄道建設などに従事。

 シベリア特措法は強制労働の対価が支払われていないことや、その「労苦を慰藉(いしゃ)するため」、帰国の時期に応じて25万~150万円を交付。今年7月末までに約6万4千件(対象見込みの95%)の支払いが終わった。

飢えと寒さで約5万5千人が死亡した。

「朝鮮半島の出身者が同じ部隊にいた。彼らも命がけで戦争に行った。われわれと同じように交付金を支給するべきだ。なぜ除外したのか」と疑問を投げ掛ける。

シベリア抑留と遺骨収集
 抑留は1945年8月末、スターリンの指令で実施。第2次大戦で約2700万人が死亡したソ連は国の復興のために日本軍捕虜を利用する目的があったという。抑留者たちは約2千カ所の収容所に送られ、死因の多くは栄養失調。

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