映画 日本の暗い夏 冤罪

2024年06月28日 12時18分49秒 | 社会・文化・政治・経済

劇場公開日:2001年3月24日

解説

1994年6月27日に起こった松本サリン事件を材に、一市民を冤罪へと陥れた警察捜査、マスコミ報道、そして市民の偏見の在り方を問う社会派実録ドラマ。

監督は「愛する」の熊井啓。

平石耕一による原作を基に、熊井監督自身が脚色。

撮影を「生地獄」の奥原一男が担当している。主演は、「世にも奇妙な物語 映画の特別編/携帯忠臣蔵」の中井貴一と「サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS」の寺尾聰。

ベルリン国際映画祭ベルリナーレ・カメラ賞受賞作品。

2000年製作/119分/日本
配給:日活
劇場公開日:2001年3月24日

ストーリー

1995年初夏、松本市。高校の放送部に所属するエミとヒロは、一年前に起きた“松本サリン事件”での一連の冤罪報道を検証するドキュメンタリー・ヴィデオを制作していた。

ふたりが訪れたのは地元のローカル・テレビ局。この放送局以外、どこも協力的ではなかったのだ。

さて、局では報道部長の笹野と彼の部下で記者の花沢、浅川、野田がふたりのインタビューに答えてくれた。彼らは、事件当時の取材の様子を回想する。

それは、閑静な住宅街で突然起こった死傷者を多数出した有毒ガス事件だった。

翌日、警察は事件の被害者であり、第一通報者でもある神戸俊夫の自宅を容疑者不詳のまま殺人容疑で家宅捜査し、数種類の薬品を押収。

その中から青酸カリが見つかったことから、神戸が薬品の調合ミスを犯して有毒ガスを発生させたとのではないか、という見解を示した。

一方、スクープが欲しいマスコミ各社は、裏が取れていないにもかかわらず、警察情報として神戸が犯人であるかのように受け取れる報道を開始。

更に、それを鵜呑みにした視聴者は神戸一家を迫害し始めた。もはや、神戸が犯人であることを誰もが信じて疑わなかった。事件で意識不明となった妻を抱え、自らも幻覚幻聴に悩む神戸は戸惑いを隠せない。

ただ、笹野だけはあくまで裏が取れていないという理由から、神戸容疑者報道を控えていたが、彼にも視聴率を取りたい上司から圧力がかかり、視聴者や番組のスポンサーからもクレームが寄せられていた。やがて、有毒ガスはサリンであることが判明した。

しかも、サリンは一サラリーマンの家庭で作られるようなものではないことも分かる。

そんな中、あるカルト集団の影が捜査線上に浮上してくる。しかし、警察上層部は捜査結果を無視して、見込み捜査と情報操作を押し進めようとするばかり。

そして3月、東京で地下鉄サリン事件が発生してしまうのである。

話を聞き、幻滅するエミたち。笹野は、そんな彼らに報道する“目”、あるいはそれを受け取る“目”を期待していきたいと言った。とそこへ、カルト集団がサリン事件の犯行を認めたとの配信が届く。その後、笹野は容疑の晴れた神戸の特番を制作、番組は反響を呼んだ。

スタッフ・キャスト

監督
熊井啓
脚本協力
池田太郎
脚色
熊井啓
原作
平石耕一
製作総指揮
中村雅哉
企画
猿川直人
製作
豊忠雄
プロデューサー
福田豊治
 
新津岳人
撮影
奥原一男
美術
木村威夫
音楽
村松禎三
音楽補
山本純ノ介
録音
久保田幸雄
音響効果
カモメファン
 
斎藤昌利
 
早川隆彦
照明
矢部一男
照明補
鈴木達也
編集
井上治
衣裳
第一衣裳
 
岩崎文男
製作担当
宮川健治
監督補
鈴木康敬
助監督
伊藤嘉文
スクリプター
松永恭子
スチール
野上哲夫
視覚効果
灰原光晴
3DCG
三浦稔子
 
渡川豊也
色彩計測
沖村志宏
美術補
安宅紀史
録音補
小川武
製作協力
河野義行
 
永田恒治
協賛
佐藤敏夫
  • 笹野誠中井貴一

  • 神部俊夫寺尾聰

  • 花沢圭子細川直美

  • 島尾エミ遠野なぎこ

  • 浅川浩司北村有起哉

  • 野田太郎加藤隆之

  • 吉田警部石橋蓮司

  • 永田威雄北村和夫

  • 藤島教授藤村俊二

  • 鈴木捜査一課長梅野泰靖

  • 小田営業部長平田満

  • 古屋教授岩崎加根子

  • 神部の妻二木てるみ

  • 大出女医根岸季衣

  • ヒロ斉藤亮太

  • 山川刑事鴨川てんし

  • 神部の長男反田孝幸

  • 神部の長女皆川香澄

  • 神部の次女児玉真菜

  • 佐山記者佐藤健太

  • 岡野記者岡村洋一

  • 宮本記者三国一夫

  • 柳田記者笠兼三

  • 武山記者白鳥哲

  • 長崎記者河原崎貴

  • 瀬戸記者村田暁彦

  • 太田記者西川方啓

  • 吉沢記者今井隆

  • 木内記者近藤勇

  • 東記者丸山桂右

  • 飯沼鯉沼トキ

  • 社員宮沢寿

  • 女社員中川陽子

  • 女社員林伸子

  • 女社員中島美奈

  • 女社員中村早千水

  • 女社員高木珠里

  • キャスター川角一郎

  • キャスター山崎美貴

  • 消防広報係竹田雅貴

  • レスキュー隊員小西崇之

  • 吉田警部の妻中川陽子

  • 警察署長草野裕

  • 加藤刑事草野等坪

  • 警官堀田大陸

  • 被害者の女性谷合芳詩美

  • アパートの若妻梶野みゆき

  • テレビ局幹部熊田正春

  • 女事務員本山璋子

  • 川井勉史

  • 本山正

  • 木村雅英

  • 大嶋幸代

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劇場公開日:2001年3月24日

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1994年6月27日に起こった松本サリン事件を材に、一市民を冤罪へと陥れた警察捜査、マスコミ報道、そして市民の偏見の在り方を問う社会派実録ドラマ。監督は「愛する」の熊井啓。平石耕一による原作を基に、熊井監督自身が脚色。撮影を「生地獄」の奥原一男が担当している。主演は、「世にも奇妙な物語 映画の特別編/携帯忠臣蔵」の中井貴一と「サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS」の寺尾聰。ベルリン国際映画祭ベルリナーレ・カメラ賞受賞作品。

2000年製作/119分/日本
配給:日活
劇場公開日:2001年3月24日

ストーリー
1995年初夏、松本市。高校の放送部に所属するエミとヒロは、一年前に起きた“松本サリン事件”での一連の冤罪報道を検証するドキュメンタリー・ヴィデオを制作していた。ふたりが訪れたのは地元のローカル・テレビ局。この放送局以外、どこも協力的ではなかったのだ。さて、局では報道部長の笹野と彼の部下で記者の花沢、浅川、野田がふたりのインタビューに答えてくれた。彼らは、事件当時の取材の様子を回想する。それは、閑静な住宅街で突然起こった死傷者を多数出した有毒ガス事件だった。

翌日、警察は事件の被害者であり、第一通報者でもある神戸俊夫の自宅を容疑者不詳のまま殺人容疑で家宅捜査し、数種類の薬品を押収。

その中から青酸カリが見つかったことから、神戸が薬品の調合ミスを犯して有毒ガスを発生させたとのではないか、という見解を示した。

一方、スクープが欲しいマスコミ各社は、裏が取れていないにもかかわらず、警察情報として神戸が犯人であるかのように受け取れる報道を開始。

更に、それを鵜呑みにした視聴者は神戸一家を迫害し始めた。もはや、神戸が犯人であることを誰もが信じて疑わなかった。

事件で意識不明となった妻を抱え、自らも幻覚幻聴に悩む神戸は戸惑いを隠せない。ただ、笹野だけはあくまで裏が取れていないという理由から、神戸容疑者報道を控えていたが、彼にも視聴率を取りたい上司から圧力がかかり、視聴者や番組のスポンサーからもクレームが寄せられていた。やがて、有毒ガスはサリンであることが判明した。

しかも、サリンは一サラリーマンの家庭で作られるようなものではないことも分かる。

そんな中、あるカルト集団の影が捜査線上に浮上してくる。しかし、警察上層部は捜査結果を無視して、見込み捜査と情報操作を押し進めようとするばかり。そして3月、東京で地下鉄サリン事件が発生してしまうのである。話を聞き、幻滅するエミたち。

笹野は、そんな彼らに報道する“目”、あるいはそれを受け取る“目”を期待していきたいと言った。とそこへ、カルト集団がサリン事件の犯行を認めたとの配信が届く。その後、笹野は容疑の晴れた神戸の特番を制作、番組は反響を呼んだ。






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