広域的にマニアック

主に、独断と偏見でゲームと漫画とアニメの話が書かれているブログ。イメージ的に、本屋で見かける「○○の謎」「○○考察」的な

「図書館の主」を読破してみた

2015年02月25日 | その他
マン喫で、自分の知らない漫画に特攻してみた。それが「図書館の主」

物語は、夜中の酔っ払いサラリーマンが、公園で吐いた後、屋内で暖をとろうと考え、偶然、私設児童図書館をみつけた所から始まる。開口一番、「失せろ。酒臭い」と言われ、初対面に、その物言いは横暴すると感じ「子どもの本しかないんじゃ、読むものがないな」と嫌味を言ってみた。

だが「お前は、子ども向けの本をバカに出来るほど、大人だとでも言うのか?ここにある本を、全て読んだとでもいうのか?開いた事もない本をバカにするなど、愚の骨頂」と正論を言われ。「手伝ったらどうだ。タダで温まっていく気か?」と、ある本を棚に戻すように言われ、ちょっと読んでみて悪態を付くが、最後には「これは俺だ」と悟る。

「本がお前を選んだんだ」そんな事を言われ。以降、気になって、ふらっと立ち寄るようになる。そこには、退屈した小学生がいる。「子どもの頃に、この本を読んでたら、子どもの私は、何を思ったのかな?」と言う司書がいる。あいかわらず、横柄とも、ぶっきらぼうとも見える男は、それを「自分が読めなかった分、人に読ませればいい。その為の専門職だ」と、またも正論を言いながら。

公立は、人員や予算を減らし、事務的な作業が中心で、特に志もない上役が、人事異動でやってくる。それは「ただの本が入った箱だ」と、子どもの頃に感じた事を、思い出す。自分が本を知ったのは、司書になったのは・・・膨大な数の中から、自分に合う本を導いてくれた司書がいたから・・・。その事を、読み始めたばかりの男が語った感想で、思い出す。

酔っ払いサラリーマンは、また考える。子ども向けの本で、蔵書は増えた。仕事柄、ビジネス関係も読んでいる。でも、それでいい?大人の自分が、読むべきものが、あるのでは?いや、仕事も、この調子でいいのだろうか?特に不満がある訳でも、稼がなければいけない程、借金がある訳でもない。そんな時、「大切なものは見えない」という1節から、狭いと思われた自分の世界が、広いと知った。

子育てに悩む母親は、「ピーターパン」が、冒険する話だけではなく。帰らない子どもを待つ親視点の話があり。大人になる事を拒否したピーターパンと、大人になり母となり、飛べなくなったが、そうやって、歩む事を決意したウェンディが、今度は、自分の子がネバーランドに行く事を、母目線で見守る話だと知る。

他にも色々。