メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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女なんて2枚目の靴下

2009年01月19日 | 思い出
僕は良く名言を吐いた。

上のタイトルもふとした拍子に僕の口からこぼれた言葉だった。

大学4年、卒業間近の冬。
ロックスターを夢見ていた僕は就職活動を一切せず、フリーター生活に備えて交通整備のバイトをしていた。

その後のフリーター生活で僕は数々の仕事をしたが、この仕事ほど辛い仕事は他に無かった。

仕事の具体的な内容はいいとして、とにかく一日中外に立っている仕事なので、冬はとても寒かった。
ちょいとした拷問だった。

会社から支給されたガードマン服はかなりの防寒力を持っていたが、一日中外に立っているのでそれでも寒い。

日に日に僕の重ね着はエスカレートしていった。

制服ズボンの下にはジーパン、制服ジャンバーの下にさらにジャンバー、そして靴下の重ね履き。

一日中立ってるだけなので体はどんどん冷えていく。

スキー以上の厚着が必要だったのだ。

便利を知ってしまった人間が不便に戻れないように、
防寒を知ってしまった人間もまた寒さには戻れない。

当時の彼女的存在の女の子が僕を献身的にサポートしてくれていた。

しかしドSな僕は彼女にそれを言った。

ひどい話だ。


「人間は一人では生きれない」とよく聞く。

非常に曖昧な言葉であるがそれは本当のようであり嘘のそうである。

僕は恋人が居ないと、一人では駄目だと言われたりする。

でも人間、恋人が居なかろうが結局生きている。

自殺でもせん限り死にはしない。

恋人は居たほうが暖かいけど、一人でもそれなりにあったかい。

そう、それは極限に寒い時に重ねて履く2枚目の靴下と一緒なのです。
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