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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。

2019年11月01日 | 映画
IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。
を観ました。


小さな田舎町で再び起きた連続児童失踪事件。
幼少時代、“それ”の恐怖から生き延びたルーザーズ(負け犬)・クラブの仲間たちは、27年前に固く誓い合った〈約束〉を果たすために町に戻ることを決意する。
だが“それ”は、より変幻自在に姿を変え、彼らを追い詰めて行くのだった……。
なぜ、その町では子供が消えるのか?
なぜ、事件は27年周期で起きるのか?
“それ”の正体と目的とは?
果たして、すべてを終わらせることができるのか!?


アンディ・ムスキエティ監督作品です。

前作は確か公開初日に見に行き絶賛した記憶があります。
前作の感想を超簡単にまとめるならば、
リング、呪怨、ジョジョの奇妙な冒険第4部、スタンド・バイ・ミー、怖い、通常夢落ちみたいな意味不明恐怖シーンが全部リアル、ほっこり、意味不明
です。

前作のレビューを見返してみて我ながら適切だと思ってしまいました。

今作は前作から27年後が舞台で、ちゃんと前作の設定通りだったのでもとより2部作の設計がされていたのだなと思いました。
前作以降離れ離れになったルーザーズが集まって来るところから始まります。
それでいて”それ”の影響でみんな記憶がかなり薄れているという設定でした。
ただ皆恐怖の記憶だけは残っていてよくわからないが怯えているという設定です。
この辺は20世紀少年っぽさを感じました。

相変わらずの唐突の恐怖シーン、ベタなフリからの爆音ドーン!です。
急に奥から手前に迫ってくる恐怖描写は今シリーズの特徴ですね。
前作は劇場で失禁しそうにビビりましたが、流石に続編では免疫が出来ていました。
どうせ向こうから凄いスピードで迫ってくるんだろうなー、って準備が出来ました。
それでもって相変わらず恐怖シーンの設定やストーリーは意味不明です。

唐突さや”それ”が色々姿を変えているという設定なので描写的には何でもアリになってます。

メッセージ性もあるようでやはり意味不明です。
ただ前作同様散文的な妙な感動があります。
最大の魅力はやはりホラー版スタンド・バイ・ミーと言われるノスタルジックな雰囲気ですね。

今作は現在と1作目に当たる27年前を行き来するような見せ方なのでよりジーンとします。
今作の中だけでも十分ノスタルジックを作り出しているし、前作を見てる人にはよりノスタルジックです。

ITってジャンルになりそうに印象的なシーンは多いです。
ずるいほどに散文的で唐突な恐怖映像の連続ですが、同じく唐突の素敵シーンも多々あります。

クライマックスの最終バトル的シーンは相変わらずマックスに意味不明で何やってたのか、なんでそうなったのかはわかりませんが。
その後にしっかりと素敵やんな空気を作るのは素晴らしいです。

大人になったルーザーズたちがなかなかの豪華キャストで。
そしてそれがなかなか見事に説得力あるキャスティングで、それも今シリーズの素晴らしい点でもありますね。

感じのIT、ペニー・ワイズはもちろんビル・スカルスガルドです。
これで決定的にブレイクしてこれが代表作になると思いますが。
同時期にやってるジョーカーにも近いかなり狂気の演技ですがこれ深みがあって素晴らしいです。
やはりジョーカーのように未来で2代目ペニー・ワイズとかなってくと思いますよ。

大人になったビルはジェームズ・マカヴォイがやってました。
知らずに見たので結構びっくりしました。
ビルにしてはちょっとマッチョ過ぎる気はしましたが、適度な弱々しさと適度な勇敢さをよく表現していたと思います。

紅一点のベバリーはいつも評価高いジェシカ・チャステインでした。
いつも高評価する作品によく出てくるのでとても嬉しいキャスティングでした。
子供時代は結構強気で男っぽかったのに大人になったら女っぽくて声もか細くなっていたのは若干気になりました。
一番同一人物に見えないキャラだったかもですね。

他のメンバーはビル・ヘイダー、イザイア・ムズタファ、ジェイ・ライアン、ジェームズ・ランソン、アンディ・ビーンなどでした。
大人になったルーザーズの説得力はありました。

近年では珍しくがっつり長尺ですがさすがの見応えと面白さでした。


そんなわけで9点。

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