メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

アウトレイジビヨンド

2012年10月08日 | 映画
アウトレイジビヨンド を鑑賞。


山王会の会長となった加藤(三浦友和)は勢力を広げていた。
若頭の石原(加瀬亮)はインテリを駆使して古株の幹事達にも容赦なく罵声を浴びせ、宮田(中尾彬)等古株は面白くない。
自分のせいで大きくなりすぎた山王会を潰したいマル暴の片岡(小日向文世)はそんな構図を利用して宮田と関西最大派閥の花菱会をつなげようとするが失敗する。
そんな最中死んだと噂されていた男大友(ビートたけし)が片岡の手引きで出所する。
片岡は何とか大友と加藤を喧嘩させたいが大友はもうやる気が無い。
片岡はかつて大友と因縁があった木村(中野英雄)を利用して大友を焚きつける。
二人とも前会長や加藤に振り回され痛い目を見た者同士で木村は大友を兄と慕うようになる。
大友出所に過剰に怯えた石原は大友を狙いだし、望まなくとも争いに巻き込まれる大友。
木村の花菱会とのパイプを利用して大友達は花菱会の組員を借りて山王会と戦争を始める。


ってお話。

期待度は高かったですが、面白かったぞコノヤロウ!

前作同様のクオリティです。
関東VS関西とやってますが、関西は裏でケツ持ってるだけで基本はやっぱり山王会内の争いです。

前作ほど激しいドンパチは無く、比較的ストーリー性の比重が上がってる感じがしました。
片岡がゲームメーカーで鬱陶しくあちこちで立ち回ります。
この映画は極道の悲哀を描いてるんだなってつくづく思いました。
前作の大友組の面々、今作は大友と木村。
何かこの辺の人たちが切なくて切なくて。

木村役の中野英雄が今作は大活躍で素晴らしかったです。
相変わらず沢山の役者さんが出てますが、個人的には中野英雄が一番良かったです。
昔気質で筋を通そうと、強い信念を持っていて行動にも迷いがない。
子分の面倒見もいいし上への敬いもいい。
ラストの笑顔が素敵でした。

子分役で桐谷健太と新井浩文が出てたのが嬉しかったです。
馬鹿なチンピラ役でしたがいい感じでした。

加瀬亮がもうプッツンキャラになってて常にキレてました。
何か狡猾に振舞って容赦なく威張ってる、一番嫌われるキャラでしたね。
やられると弱いし。

西田敏行がなかなか怖かったですが、塩見三省が怖かったですね~。
なんていう悪人顔ですか、私生活で出会ったら見た目だけでチビりますわ。

三浦友和の悪役もハマりますねー、ダンディな悪役でした。

小日向文世は今回非常に活躍してました、コイツが一番悪でした。

そして非常に印象的だったのが高橋克典ですね。
いやねー、カッコ良すぎるぜ~!
台詞一切なしの、純粋なヒットマン、命令どおり無感情に次々と危なげ無く山王会のメンバーを殺しまくります。
暗闇にグラサンかけて同じく喋らない部下と共に現れる、ヒーロアニメのキャラのようでした。

やっぱり北野武は監督としても役者としても超一流ですね。
たけしが出てきたシーンでかなり引き締まるモノがありました。
予定調和なベタな教科書は一切使わない、上の次元の作品を作ってることは確かですね。
それでいてマニアックな自由な映画も作れば、こうしたヒット映画も作る。
世界でも評価高くて凄いと思いました。

2作目なので新鮮さは流石に無いですが非常に高品質な映画でした。


そんなわけで7点。


夜中の上映で見たのですがバイクでの帰り道、
信号待ちで隣に車が止まると、窓が開いて撃たれるんじゃないか?
路肩に停まってる車から人が降りてきて前を塞がれて撃たれるんじゃないか?
とかなりビクビクしました。
一回そういう妄想が始まるとマジで怖くなります。

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