メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ツナグ

2012年10月13日 | 映画
ツナグ を鑑賞。


ツナグは生きている人間に死者を合わせてくれる能力者。
生きている側も死んでいる側も一度しかツナグを利用できない。
死者との交渉が成立すればホテルの一室で一晩だけ死者と再会できる。
一見ごく普通の高校生の渋谷歩美(松坂桃李)はツナグの段取りを行う使者でその祖母アイ子(樹木希林)がツナグ。
歩美は幼い頃両親を亡くしておりアイ子と二人暮らし。

畠田靖彦(遠藤憲一)は母のツル(八千草薫)との再会を希望するが、現れた歩美を信用せず文句ばかり。
しかし本当に母と再会して戸惑い、そして息子との不仲を相談する。

歩美の同級生で高校の演劇部で親友同士の嵐美砂(橋本愛)と御園奈津(大野いと)。
エースの嵐に対抗して御園が主役に立候補して主役の座を射止めてしまったゆえに二人の仲はギクシャク。
そして御園は事故死してしまうが、嵐はツナグを通じて自分のやましさが誰かに伝わるのを恐れて御園に会いに行く。

サラリーマンの土谷功一(佐藤隆太)は7年前に失踪した婚約者の日向キラリ(桐谷美玲)を待ち続けていた。
病院で偶然にあったアイ子は土谷にツナグを勧めるが、土谷は彼女が生きていると、何処かで幸せに暮らしていると信じたい。

アイ子は歩美の両親の死の真相を抱え込んでいるが、体調を崩しツナグを歩美に継承する事にする。
ツナグ本人はツナグを使えない。


ってお話。


ツナグを通じて描かれる3つのエピソードって感じですかね。
松坂桃李のエピソードがそれを包括しているような立ち位置で。

かなりの設定モノなので序盤は説明の割合が大きいです。
遠藤憲一のエピソードは完全にチュートリアルです。
ツナグの概要はこんな感じです!って説明してくれてる感じです。
なので僕には不必要でしたかね。
回りくどくて邪魔臭かったです。

橋本愛は相変わらずオーラあっていい感じでしたね。
二人のエピソードのクライマックスの熱演は素晴らしかったです、まさに迫真の演技でした。
ルックスは好みじゃ無いですが、非常に惹かれるものはありますね。
将来は恐らく主役級として活躍されるでしょう。

大野いとは相変わらずの棒読みな演技がキュートですね。
天真爛漫な役どころで橋本愛とのコントラストが分かりやすかったです。
高校生のくせにいい子でした、なかなか切なかったです。

佐藤隆太もらしい役どころでしたが、いつもよりは少し元気のない、男らしくないキャラでした。
個人的には物足りない感じでしたが、贅沢な脇役ってところでしょうか。

桐谷美玲もらしい役どころでした。
なかなかの切なさでした。

松坂桃李は近頃売れっ子だけあっていい演技しますね。
今後どれだけ演技の幅を広げられるか?って気はありますが今のところ若手演技派と言っていいでしょう。

樹木希林はジョーカーみたいなもんです。

全般として、泣かそう!泣かそう!感がかなり強いです。
毎度ワンパターンな感じで泣かそうとしてくるのでちょいとしんどかったです。
最初のそれで全然泣けなかったのに、それを繰り返されるのでゲップが出そうでした。

典型的な抑揚で感動を煽ってくるのですが、何というか意図的すぎて。
役者さんは実力派だらけなので引き締まっては居ますが、監督の演出が悪いのでしょうか?
どうもそのいい演技が小手先みたいに見えてしまう感じになってるのですよね。
役者さん達はいつもと変わらず全力の演技してるのでしょうけど、
何か舞台みたいな、何かオーバーな割に感情が伝わらないというか・・・。

そんな訳で作り手の期待に添えず、
感動屋さんな僕でも感動できませんでした。


そんなわけで4点です。


何かイキガミみたいなテイスト、映画の作りだなと思ってしまいました。
僕が察知した限り、ひとりだけ泣いている人が居たので、一応泣ける映画だとは思います。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。