メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

家族はつらいよ

2016年03月18日 | 映画
家族はつらいよ
を観ました。


三世代同居の平田一家。
平穏な一家に見えたが、ある日、祖母の富子(吉行和子)が夫の周造(橋爪功)に離婚届けを出し「離婚したい」と言う。
それをきっかけに平田家は大騒ぎのお話です。


巨匠・山田洋次監督による20年ぶりのコメディです。

非常に名画だった東京家族とほぼ全く同じキャストでやっています。

まーーーー面白いです!!

コレは相当な名画ですね。
昼の回を観にいったので結構なご年齢のおじさんおばさんのお客さんが多かったですが、
もうドリフばりの笑い声の渦でした。

自分もおじさんですが、一応笑いのセンスは若者だと思っています。
そんな自分ですら声を出して笑うくらい相当なコメディセンスの高さです。

なんというか優しい老若男女誰もが笑える最高峰のコメディと言った感じです。
日本映画史でも最高のコメディ映画と言ってもいいかも知れません。

テンポも良く、わかり易いズッコケ沢山で。
山田洋次らしからぬ遊び心いっぱいの演出で。

演者たち本人が話してる後ろで普通に東京家族のポスターが貼ってあったり、
テレビの下には男はつらいよのDVDが積まれて居たり。

山田洋次がこんなぶっ飛び演出をしてしまったらもう最終段階な感じを受けました。

それでいて相変わらず実にリアルに日本の家族を描いています。

東京家族ではとても真面目で感動的な作品を演じた全く同じメンバーでここまでのコメディを作る能力は凄すぎます。

東京家族の感想でも書いた気がしますが、
日本人ってどんな民族?と外人が好奇心を抱いた時、東京家族や今作を観て欲しいです。
コレがスタンダードな日本の家族です、と言いたいです。

わかり易いフリですが、
想定よりほんの少し早いテンポで次々とオチが来る印象です。

キャストは誰も彼も非常に素晴らしい演技で文句のつけようが無いです。

橋爪功も吉行和子も自分が若い頃は普通のおじさん、
おばさん役者でしたがすっかり素晴らしいおじいちゃん、おばあちゃん役者になりましたね。

とにかく笑わされますが、ちゃんと家族を描くので終盤は不思議とジーンと来るのです。
決してチープに泣かそう、泣かそうみたいな演出はありませんが、
そんな手段を使わず笑わせながらも家族の絆をしっかりと伝えてくるので何か泣けました。

なのでラストのちょっとしたシーンは笑ってる人も居ましたが、自分は涙がこぼれました。

手法は違いますが大家族の絆を表現する、騒動、
犬だけがそれを静観している点で最近観たばかりのクーパー家の晩餐会に非常に似たテイストでした。

とにかく名画です。

家族って大変で鬱陶しいくて人騒がせですが、最高なものだと思わされました。
笑った笑った・・・そしてほんのり泣いた。

いやはや、山田洋次監督恐るべしです。
山田洋次がコレをやってしまったらもう若手はどうしたらいいのでしょうか。


そんなわけで10点です。
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