メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ヒミズ

2012年01月26日 | 映画
ヒミズ を観た。


普通に生きて、普通に立派な大人になりたいだけの中学生住田(染谷将太)、そんな住田に夢中で何かとおせっかいな茶沢景子(二階堂ふみ)の日々。

住田は両親に捨てられ貸しボート屋をしながらひっそりと暮らしている。
その小屋の周りには震災によってホームレスになった人々が暮らしている。


僕が若い頃非常にハマっていたヒミズが園子温監督によって実写映画化されるってだけでなかなかのテンション高い企画でした。

ヒミズは非常に名言が多いので密かにバイブルの様に心に刻まれています。

でもって映画ですが、一言で言うなら園子温監督のクセがすごい!クセがすごいわ!
いやいやいや演出のクセがすごい!
キャスティングのクセがすごい!
オリジナルストーリーのクセがすごい!クセがすごい!

原作ファンとしては、もうコレはヒミズじゃないなって感じです。
ヒミズ原作じゃなくて原案位の扱いならいいのですが、あまりにオリジナリティを加えられているので。
まあ園子温監督なので当然の結果かもしれませんが。
どうしても「あ・・・ココは同じだ、あ・・・ココは大分変えられている」などが気になって仕方なかったです。
非常に重要な同級生の夜野君がホームレスのおじさんにコンバートされてしまっていたのがとても違和感でした。
夜野は主役級に存在感ある重要な馬鹿なのになぁ・・・
あとヒミズは住田が悪魔みたいなバケモノが見えてしまうってのが僕の中では非常に大きな柱だったのですが、その辺も端折られてました。

根本、登場人物がみんなマッドネスです。
前振りや、基本情報無しに突然みんな狂った感じで登場してくるので、
まあこの辺は園子温監督の手法って感じがしますが、やはり原作との違いに違和感です。

染谷将太と二階堂ふみが各地で高評価を得てますが、それは納得の演技です。
ちょっと入り込みすぎて観衆がついて行けない感もありますが。

染谷将太は近年脇役で良く見かけ、確かにとても印象的な演技をしてました。
群衆の中に居てもインパクトを残せる役者でした。
それをいきなり主演に抜擢する園子温監督のセンスは流石です。

二階堂ふみはガマの油の演技があまりに印象的でした。
脳に張り付いて離れません。
プッツン系演技がめっちゃハマる女優さんですね。

全般的に東日本大震災が大きな味付けになっていたので、きっと監督がどうしてもその辺を入れ込みたかった時期なのでしょう。
その辺のメッセージも強かった様に思います。

原作に忠実を吉とするか否かは難しいところですね。


そんなわけで6点です。


それなりに刺激はありました。
(ただ原作を思い出しただけかもしれませんが)

終わり方のクセがすごい!
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