メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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「ごらん、世界は美しい」

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7、風に吹かれてサヨウナラ

2012年01月03日 | 月夜の散歩
遂に動かなくなってしまったジャムを連れてペットの火葬をしてくれるお寺へ。

道中涙雨がポツポツと落ちてきたがお寺に着いた頃にやんだ。

想像と違いグイグイと話は進んだ。

しみじみとお別れをする余裕もなく話は進んだ。

僕は火葬台の上に乗せられたジャムにすがって号泣した。

非常に物腰の柔らかい住職さんが我々家族の悲しみを癒すような話をしてくれた。
そうしてお経を唱えてお焼香をさせてくれた。

その時強い風が吹いて火葬の小屋がガタガタと言った。

心が飛ばされるような風だった。


ジャムが焼かれるのを待つ間近所のショッピングモールへ。

僕は親父と二人でジャムの息子のディノに新しいリードと首輪を買ってつけてあげた。

ドッグランで走らせて、その走る姿を見ていた。

その姿すら物悲しく思えてしまう心だった。

予定の時間が経ってお寺に戻るとジャムは骨となり並べられていた。
お骨上げをして骨壷に詰めてもらった。

あんなに可愛かったジャムがついにこんな姿になった。


あの時吹いた風がお別れの合図にしか思えなかった。

風に混ざってジャムは何処か僕の知らない場所に行ってしまったのである。


これでサヨウナラなんだねジャム。

全てが忘れがたいよ。

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