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ブラック・クランズマン

2019年03月25日 | 映画
ブラック・クランズマン
を観ました。


1970年代半ば、アメリカ・コロラド州コロラドスプリングスの警察署でロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は初の黒人刑事として採用される。
署内の白人刑事から冷遇されるも捜査に燃えるロンは、情報部に配属されると、新聞広告に掲載されていた過激な白人至上主義団体KKK<クー・クラックス・クラン>のメンバー募集に電話をかけた。
自ら黒人でありながら電話で徹底的に黒人差別発言を繰り返し、入会の面接まで進んでしまう。騒然とする所内の一同が思うことはひとつ。
KKKに黒人がどうやって会うんだ?
そこで同僚の白人刑事フリップ・ジマーマン(アダム・ドライバー)に白羽の矢が立つ。
電話はロン、KKKとの直接対面はフリップが担当し、二人で一人の人物を演じることに。
任務は過激派団体KKKの内部調査と行動を見張ること。
果たして、型破りな刑事コンビは大胆不敵な潜入捜査を成し遂げることができるのか―!?


スパイク・リー監督作品です。
黒人映画の印象が強いですね、その手の活動家って印象もあります。

ハリウッド全般、最近この手の映画が多いのはきっとトランプ大統領影響な気がしますが。
歴史から学ぼうという社会的な機運が高まっているのでしょう。

初の黒人刑事となった主人公ですが、署内でも差別される時代です。
手柄をあげようと過激な白人至上主義団体に電話をかけ得意な喋りでうまく潜入するという実話ベースのお話。
電話では黒人、実際実行するのはもちろん相棒の白人刑事。
その白人刑事もユダヤ系ということで素性を隠しつつの潜入。
ふたりで一人を演じるという独特の潜入。

敵には疑い深い荒くれ者が居てなかなか厄介でスリリングでした。
ふたりで一人を演じる設定以外は潜入捜査モノとしては比較的王道です。
バレそうでバレない、ギリギリで何とか乗り越えるという展開です。

過激になっていくKKKがクライマックスに危険な計画を実行に移そうとしてそれを何とか防ごうとする潜入捜査官たち。
びっくりするくらい自業自得な起承転結でした。

ハッピーエンドかと思いきやラストにストーリー度外視の痛烈な社会的メッセージを入れ込んでいました。
現在も色濃く存在している人種差別のノンフィクション映像をダイジェストでお送りする感じでした。
そこに至る主人公カップルの表情も非常に忘れがたいインパクトでした。

壮絶な終わり方だったのでかなり印象深く記憶に残りました。

全般通してブラックなコメディに満ちていてくすっと笑えるようなシーンがいくつかありました。
コメディは比較的強めですが自分には笑えるシーンはありませんでした。
そこは逆に結構萎える感じでもありました。
アメリカ人ノリが強めでそれは自分の苦手なモノでした。
クライマックスのネタバレもかなり痛烈なもので痛快ではありましたが、アメリカノリが強くて個人的にはイマイチでした。

主演の黒人刑事をジョン・デヴィッド・ワシントンが演じていました。
デンゼル・ワシントンの息子さんですね。
調べると同監督で父主演のマルコムXにも出ていたのですね。
そういう流れをちゃんと汲んだキャスティングに思えました。
設定的に黒人の典型みたいなキャラでノリノリな感じで、それが白人のふりをするというのが痛快でした。
そういう二面性をうまく表現していたと思います。

相棒はアダム・ドライバーでした。
近年、活躍が目覚ましく非常に良い作品でいい印象を残していますね。
今作では逆に相棒の喋りに近づけるような演技で上手でした。
そして結局一番危険な目に遭うのはこの人だったので、実は理不尽な役どころだった気がします。

実話ベースらしいので勉強になりました。
トランプ大統領の影響で白人至上主義者が勢いをつけてる印象があるので時勢を捉えた良いテーマだと思います。
演出がちょっと極端なのでセンスはそこまで感じませんでした。


そんなわけで6点。
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