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感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

俺アカデミー賞2020 10位〜1位

2021年01月23日 | 映画
つづきです。
やはりトップ10は忘れがたき映画ばかり。


10位 チィファの手紙

自分の青春以上、構成要素と言える岩井俊二が撮った中国映画です。
ちょっと前に日本版を観ていたのですが作られたのはこちらが先のようで、見事な姉妹作品です。
彼のセンスで描くからかとても叙情的で素敵な中国的雰囲気に溢れています。
死んだ元カノ、姉、母、伯母をそれぞれが回想し考える切ない物語です。
望み同様に基本後悔を堪能する映画で切ないです。


9位 Fukushima 50

東日本大震災の福島第一原発事故を描いた映画です。
当時からPTSDかもってくらいひどく落ち込んでこの手の動画やニュースは見漁ったし自分で行ける限り福島をバイクで巡ったので。
自分には特別な映画だったので心して観ましたがこのクオリティと規模で描いたのは素晴らしく必要な作品だと思います。
日本でもハリウッドでよくあるような近年の事件事故を取り扱うのは良いと思います。
これは全日本人に観てもらいたいって思える映画でした。


8位 ステップ

昨年一番のシンプルに感動した映画だった気がします。
父子家庭の困難を描いたお話で優しい人しか出てこない映画でした。
結構ナチュラル系演出の映画なのですがそれに子役も普通に馴染んでやってるのが相当素晴らしかったです。
時期ごとに子役が3人くらい変わりますがどの子も凄い演技力だったのでみんなが将来ビッグになるかもです。


7位 ミッドサマー

もうファンと言っていいアリ・アスター監督作品です。
スウェーデンの田舎の祭典を舞台に徐々に不穏になっていき最終的にはシャレにならない恐ろしいことに。
へレディタリー同様ただただトラウマです。
明るい世界で広い画角で描写される恐怖で過去のホラー映画のフォーマットは全然無視してるのがイノベーターで素晴らしいと思います。
ドラッグをやったこと無いけど妙なトランス感や浮遊感を感じる凄い映画でした。


6位 劇場

WEB公開された又吉直樹原作、行定勲監督の青春恋愛映画です。
下北で貧しい同棲生活をしながら夢を追う劇団員とそれを支える彼女。
おそらく日本に一番多くいるタイプの夢追い人タイプ。
認めがたい才能や理想と現実とのギャップやら駄目とわかっている八つ当たりを実に繊細にとことん生々しく描いています。
自分からするとこういうのがある人々にとっては一番残酷な物語だと思います。
かなわない夢を追う悲しみに満ちていて号泣でした。


5位 ジョジョ・ラビット

戦争の中で価値観を構築していく少年の物語です。
ナチスを崇拝しながらもその矛盾の中で自分のアイデンティティを作っていく感じ。
ユダヤの少女との交流、大好きな母の活動や別れ。
妄想が混じり合うファンタジーな作風は好みでとてもハイセンスな仕上がりでした。


4位 パラサイト 半地下の家族

鬼滅の刃と並んで昨年最も話題になった映画でしょう。
世界的に見ればもちろん圧倒的にこれがNo.1の話題作でしょう。
期待値高めで見に行ったのにそれを上回るくらいめちゃくちゃ衝撃的でメッセージ性も強く娯楽性も作家性も強くて凄い映画でした。
映像も印象的で役者陣の演技とインパクトも凄かったです。
英語じゃない映画初のアカデミー賞、さらにカンヌ最高賞も同時に取った歴史上最も快挙な映画な気がします。
それにふさわしい納得の内容とクオリティです。
韓国の映画産業は本当にハリウッドを超えていくのかも知れないと思い始めています。


3位 ラストレター

岩井俊二監督のチィファの手紙の日本版です。
これぞ岩井俊二という繊細で切なくちょっとコミカルな作風で。
死んだ女性を巡る青春時代の回想と現代で彼女の足跡を辿る、大前提が故人への後悔という。
青春時代の学校のマドンナ的な女性が不幸な人生と最期を遂げてしまったというとても切ない物語です。
大好きな広瀬すずと森七菜が岩井俊二映画で姉妹役という今やるべき、やるしかない快挙のキャスティングだと思います。
福山雅治、神木隆之介、松たか子、庵野秀明という納得の豪華キャストもさすがです。
広瀬すずと森七菜が柔らかい日差しのなかでスローモーションで犬の散歩をしているシーンで大号泣でした。
岩井俊二の映像世界ってそういう唯一無二の力を持っています。
物語、映像、キャスティング、パーフェクトな映画だと思います。


2位 TENET テネット

大好物なクリストファー・ノーラン監督のまたもやの物理学的な映画です。
物理が大好きで大学まで専攻していた自分と非常に近い好奇心を抱いていると想像して共感してしまいます。
可視化するのがほぼ不可能な時間逆行を描くならこうなるのか、と不思議な説得力にただただ感心しました。
インターステラーも物理学の相対性理論を描いていましたが今作も量子力学な内容で凄かったですね。
相変わらず度肝抜くスケール感の映像、ただただ未体験の映画体験でした。
ただでさえ難しいストーリーに物理学的な難しい要素を入れてるのでめちゃくちゃ難解でした。
コレほど映像技術が高まった現代でも「どうやって撮ったの??」って思うシーンばかりでした。
兎にも角にも最大級のインパクトを持った映画でした。


1位 ストーリー・オブ・マイライフ

この手の映画を世の中ほど面白がれないと思っていたのですが予想外にめちゃくちゃ最高でした。
昨年観た映画で唯一満点評価した一本でした。
漠然と若草物語は知ってますがそれを現代的なセンスでそれを描いた映画。
個性的で仲良しな4姉妹のそれぞれの生き方を通して女性の幸福とは?を問う映画。
とにかく豪華キャストでの4姉妹のやり取りにずっと胸キュンでしたね。
若干ミュージカルみたいな速いテンポの演出も非常に秀逸です。
泣いて笑って最高の娯楽作品できっと誰が観ても幸せになれるような映画でした。



去年に比べたらだいぶ本数も高評価作品も減りましたが確実にいい映画もありました。
日本の興行収入を圧倒的に塗り替えた鬼滅の刃ですが自分の中の評価ではそこまで高くなかったです。
時勢を捉えたことと映画産業を支えたことはとても高評価で凄いですが映画の内容の評価とは別でしょう。
アニメはほぼリアルタイムで観てましたがそれくらいの面白さでしょう。
以上です。

[追記]
ひとつ漏れてた作品があったので入れ込んで以降全部ずらして31位までに変わりました

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