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柄本明ら創立メンバーで「東京乾電池40周年記念公演 ただの自転車屋」

2016-06-30 14:27:13 | 日記
本多劇場で公演された「東京乾電池40周年記念公演 ただの自転車屋」です。「東京ヴォードヴィルショー」が40周年迎えてから、遅れること3年 今度は「東京乾電池」の番です。私ぐらいのアラカンの演劇ファンの多くは、この2つの劇団に足しげく通ったことと思います。今回の本多劇場も、もはや60代中盤という方の姿が多く見受けられました。
さて、今回の公演は、北村想作「ただの自転車屋」 創立メンバーの柄本明 綾田俊樹 ベンガルの3人プラス劇団員の山地健仁が出演する4人芝居。場所は、離島の旅館の和室。客の能登(ベンガル)伊丹(綾田)鶏乃(山地)が、藤村(柄本)がエアコンを修理するのを待っています。が、藤村、実は電気屋さんではなく「ただの自転車屋」なのです。冒頭、このタイトルの意味に、思わず笑ってしまいました。一方、客の3人は、映画業界の人々。能登はシナリオライター 伊丹は監督 鶏乃は役者です。3人は、次回作の構想を練りに、この旅館に来た様子。舞台は、特に大きな出来事も起こらず、藤村 能登 伊丹の世間話で延々と進みます。この世間話 実にとりとめのないもので、時々、話がつまったりもするのですが、アドリブか台詞かがはっきりしないまま進みます。さすが、創立40周年 3人の息の合い方はすごい! この間、鶏乃は、会話に口をはさむ程度です。
外が荒れてきます。この地方 じつは、何年か前に土砂崩れの災害があったばかり。おりしも、この公演中も、九州での大雨被害がニュースになったばかり。なにか予期していたかのような展開です。そのうち、藤村が四国からこの島にやってきた、若い女性の話を始め、ここから、物語は急展開します。この女性に起きた悲劇とは・・・
とりとめのない話で、あそこまで舞台をもたせるところに、3人の実力のほどが見え隠れします。あのまま、何の事件も起きず、舞台が終わってしまったとしても、あまり違和感感じなかったと思います。歴史の重みを痛感した公演でした。


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