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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

鮎川哲也「黒いトランク」

2018-08-10 10:38:11 | 日記
今週は、台風に翻弄されました。東京は、思ったより被害少なかったですが、なにせノロノロ台風。他の地域は、どうだったのでしょうか。既に14合も発生しているし、油断は出来ませんよね。
こんな時は、早帰りして読書に勤しもうと、鮎川哲也作の「黒いトランク」読みました。私、この方の作品は、初めてです。
時刻表を用いたトリック また、タイトルにあるように、同じ型のトランクを利用したトリック。これが物語の主眼となっています。

舞台は1949年暮れ。駅に届いた大きなトランクの中に入っていた男の死体。これが事件の発端。そして、第二の死体が•••ここで、鬼貫警部の登場。東京から九州まで 広範囲にわたり、捜査の範囲は広がっていきます。また、事件の関係者も、警部の同級生がほとんど。当然 出てくる人間関係のアヤも、読みどころの一つです。

正直 割とややこしい展開。途中で、トランクの行方 犯人と思しき人間の行動について、表にして説明があるのですが、それがないと分かりづらい部分もありました。
反面 警部の学生時代の恋など、割と叙情的部分もあり、その辺りのバランスは、よく取れている感じでした。