”玲瓏”管理人のつぶやき

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K-1 World GP 2006 札幌大会

2006年07月30日 | 桜庭和志
 2000年35歳の若さで急逝したアンディ・フグの追悼大会となった本大会は、角田サブプロデューサの語るとおり本当の意味でこれまでK-1のリングでリベンジを果たしたアンディになぞらえて”リベンジ”マッチ4試合が組まれた。しかし結果はボンヤスキー以外返り討ちであった。

 自分の見所は、1年半ぶりに復活する天田ヒロミ、アンディの後継者ビヨン・ブレギー、そして最強の素人ボビー・オロゴンでそれぞれ期待とおりの結果だったが、期待していなかった曙戦での崔洪万の技術には目を見張るものがあった。

 スカパー721は、フレッシュマンファイト、オープニングファイトが終わったオープニングセレモニーから放映だったのでその後全8試合を観戦した。それでは各戦ごと感想を。

第一試合:フレディ・ケマイヨvs天田ヒロミ
 ヨーロッパで黒アゲハと言われ20戦以上して負けナシのフレディ、対して1年半ぶりに復活の天田。戦前は天田のかませ犬的な声が大きかった。ただ、もともとボクシングテクニックの高い天田が蹴りを覚えて戦いの幅が増えた。ブランクがハンディとなったかスタミナが切れた天田だったがあのフレディにあわやというところまで追い詰めての判定勝ちは今後に期待を抱かせる。

第二試合:ビヨン・ブレギーvs中迫強
 厳しいことを言うと中迫はホントに勉強しないな。でも、今回は通常の選手と圧力がまったく違ったと思う。予選大会でも層の厚いアムステルダム大会を制したブレギーだ。文字とおり何にもさせてもらえなかった。この悔しさを糧にして次頑張ってほしい。ブレギーは今年のK-1GPの戦いが楽しみだ。セコンドにあのハンス・ナイマンがついていた。

第三試合:ボール・スロウィンスキーvs富平辰文
 初回の殴り合いでカットさせた富平はあそこが勝負だったか?ムエタイをベースにして大会を席巻しているスロウィンスキーだがあのカットでペースを崩したものの最後は帳尻を合わせた形か?ただ、ブレギーほどの防御テクニックはなさそうかな。

第四試合:藤本祐介vsボビー・オレゴン
 最強の素人ボビーにどう対峙するか藤本。結果は判定で藤本。内容は総合格闘技。しかし今回もボビーの非凡さが随所に見られた。至近距離からのとび膝蹴りは唸った。並の身体能力でない。またあの藤本のメガトンパンチがほとんど効いていないのは首をひねった。パンチの見切り方も素人じゃない。何より戦う気持ちが凄まじい。残念なのはあれほど平仲ジムでならったパンチのコンビネーションが出なかったことか・・・。ま、難しい注文だ。戦前のトレーニングについて、曙とボビーが特集されていた。素人のボビーの方がよっぽど厳しいトレーニングだった。言わずもがな・・・。そうそう、K-1だったけどセコンドはグラバカ菊田早苗でしたな。

第五試合:ビーターアーツvsゲーリー・グッドリッジ
 よくグッドリッジは耐えた。ピーターは一時腰痛が慢性化していたようだが、それも最近はよくなり得意のハイキックが出るようになった。内容ではピーターだったが、判定までもったのはゲーリーのこの試合に対する気持ちがそうさせたのだろう。ピーターの復調は大会を盛り上げる。

第六試合:レミーボンヤスキーvsマイティモー
 唯一リベンジなった試合。でもレミーの試合はつまらない。マイティモーも爆発しない。マイティはどうしてもマークハントをかぶせてしまうが、センスが一段違うのだろう。マイティのサモアンフックをことごとく封じてみせたレミーを褒めるべきだろう。しかしレミー、離婚していたとは・・・。

第七試合:崔洪万vs曙
 前から言っているが曙の考え方では総合格闘技、K-1は無理だろう。崔洪万はこの1年でボクシングテクニックが格段に成長した。これは目を見張る。体重を絞ったつもりの曙だが本人も自覚しているとおりテクニックを磨かなくては話にならない。仕留めるのにはそれほど時間はかからなかった。成長しない曙、急成長の崔、勝敗は明らかだった。

第八試合:グラウベフェイトーザvs武蔵
 武蔵の意気込みは強く伝わってきた。アンディスピリットが一番伝わってきたと谷川プロデューサーも語っていたがそうかもしれない。しかし武蔵の攻撃はもうひとつ鋭さがない。最終ラウンド、フェイトーザのラッシュに一発いいのをもらう、ゴング寸前ストレートがカウターで決まる。現在の二人の勢いを示しているようだった。

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