ジェロム・レ・バンナを応援しようと決めた今大会でした。試合内容自体はどの試合も白熱していたり、圧倒していたりで楽しめましたが、!の結果でした。
そのバンナの初戦はピーター・アーツ。しかし、準々決勝延長の末、判定負け。ピーターのあばら骨折が試合後判明しドクターストップになっただけに、もうひとつ何かがあれば、と思ってしまいますが、バンナもアーツもパンチ・キックがともにキレていただけに、ま、試合内容は納得でしょうか。
今大会から初参戦、韓国の大巨人チェ・ホンマンは、2年連続GPチェンピオンのレミー・ボンヤスキーにパンチキックのコンビネーションから特にローをうまく決められ、とうとう敗北。世界の壁を感じた大会と言えるでしょうか?しかし、ボブ・サップよりもコンビネーションへの反応は速く、また何より闘争心が凄い。今後が楽しみです。
ナイスガイ、レイ・セフォーは、PRIDEからK-1へ主戦場を移し本格参戦となったセーム・シュルトとの対戦。しかし序盤からペースを握られ何度も致命的なパンチや膝をもらい、序盤から苦しそうな顔。こんな表情のセフォーはあまり見ないですね。しかし、絶対倒れないぞとの気迫はセフォーの意地だったんでしょう。判定へ。ただし判定を聞く前からセフォーはシュルトを称えに行く風景は男気を感じました。
武蔵は、ロシアの新鋭ルスラン・カラエフとの対戦。速さへの対応、そして世界1,2の防御力で凌ぎきります。しかし偶然のバッティングはその後の戦いから視界を奪いました。武蔵の防御が凄いのは認めるけど、アーネスト・ホーストが語るとおり、攻撃にひとつふたつ足りない、武蔵の戦いは見ていてストレスがたまるんだよなあ~
準決勝では、セーム・シュルトvsレミー・ボンヤスキー、武蔵vsリザーバー:グラウベ・フェイトーザ。
レミーがあそこまで何もせず負けるとはびっくりでした。しかしレミーがチャンピオンになる前のおととしにもシュルトの膝に敗れていることを思い出しました。そしてレミーはホーストほどチャンピオンとして納得させる絶対的な安定感・強さがないことも。武蔵はカラエフ戦での消耗が激しかったですね。いつもは円をつかって防御するのにKOシーンは真っ直ぐ後ろに下がった。1にも2にも消耗でしょう。これを機に日本人ヘビー初のチャンピオンを奪取するためにも、ホースト(かなあ、海外なら)の下で攻撃を磨いて欲しいですね。
決勝は、また何もさせずシュルト。武蔵の方がまだもったでしょう。しかし仕方ない。強さが際立っていました。シュルトvsチェ・ホンマンや、シュルトvsサップなど2メートルオーバーの戦いを見てみたい気はしますね。
しかし、2005年チャンピオン=シュルト。PRIDEでは、ヒョードルに判定負け、ノゲイラに三角締め、ハリトーノフには完膚なきまでに叩きのめされたことを考えると、K-1とPRIDEの興行戦争、果たしてシュルトでどうかと考えさせられる結果でした。