”玲瓏”管理人のつぶやき

"玲瓏:羽生善治(棋士)データベース"管理人たいがーの独り言(HP更新情報含む)

新手とコンピュータ

2006年06月25日 | 羽生善治
 今月「TEPCOとっておきの話」ゲストの羽生さん、最終週のオンエアが今朝でした。みなさん聴かれましたか?印象に残った話題をかいつまんじゃいましょう。

「テーマ:新手とコンピュータ」
・新手はこれまでの常識を覆すことから
・新手を放つときは十分検証してから指すのでそれほど緊張はない
・新手は情報化時代には時間との勝負、自分だけ知らなかったなんてことも・・・
・コンピュータ、最近かなり強くなってきたけどまだまだ
・コンピュータのメインの使い道は今はまだ棋譜データベース
・コンピュータソフト、10年後はそれ以上の存在になりうる
・新手をコンピュータに検証させて、自分はお昼なんてのもあるかな
・ただ、コンピュータは論理的には凄いが、人を感動させることができるか?
・プロ棋士は人を感動させてこそ
・将棋だけでなくその点ではコンピュータにたいへん興味をもつ

 徹夜明け、この放送前半は気を失ってました。ちょっと寝てまた出勤予定 

少年時代

2006年06月18日 | 羽生善治
 サッカーや野球と同じ遊びの中のひとつとして将棋に出会った羽生さん。将来の職業という意識もなく奨励会入り。わずか3年の中学3年生12月にプロデビュー、そしてとんとん拍子で頂点までかけあがられた。よく質問される「将棋の棋士になっていなかったら何の職業になられていましたか?」には、「将来を意識した職業選択もないまま現在に至るため考えたことがない、考えられない」と応えられる。

 ある意味羨ましい。プロ野球の選手の多くも野球一筋できた人がそのほとんどと聞く。しかしドラフト会議は否応なく人生の岐路を意識させられるものだという。スポーツの世界で一流となる人は、現在プロレスラーの小川直也選手のように高校から始めて世界の頂点に立つような一部の例外は除いて、ほとんどの人は子供の頃から始めている。

 自分は、一応地元の進学校と呼ばれる高校に進んだまではよかったけど大学受験に失敗。受験浪人となったとき、その一年はほんと将来のことをあれこれ考えた。建築設計士になろうか、純粋に数学を究めようか、いやこれからはコンピュータの時代だ、とか。結局大学の志望は、○○大学工学部建築科から○○大学理学部数学科を経て○○大学工学部電子工学科に落ち着いたっけ?今は情報工学科なんかありますけどね。

 さて今日も「TEPCOとっておきの話」オンエアありましたね。みなさん聴かれましたか?先週に引き続きかいつまんじゃいましょう。

「テーマ:子供のころ」
・将棋との出会い、それはサッカー、野球と同じ遊びのレベルだった
・今は楽しみの質が変わった、例えばこんな戦法があるんだという・・・
・12歳で将棋の世界に入ったので将棋以外の職業は想像がつかない
・17、18歳になっていたら、きっと将来の職業についていろいろ考えていた
・奨励会、みんなで反省会をして食事に行くのが定番コース
・女の子について?男の世界だったので全然なかったし、もてなかった
・野球やってるといえば聞こえはいいけど、将棋ではどうでしょう?(笑)
・今は結婚し、二児の父、恋愛は大変かというと、忙しいときほどいろいろ時間やりくりができた
・KISSアプローチでないけど、無駄なものを省いていける
・自分の子供は、たまに将棋をさすくらい、あまり興味なさそう
・将棋の世界はあまり2世はいないし、自分から教えることはない
・将棋で大事な考え方、プロセスを伝えることは、親子だと余計難しい
・将棋のセンス、骨格ができるのは10代、この時期が重要
・土台つくりで大事なものは直感、切り捨てる能力、身体に叩き込む
・直感を鍛えるにはたくさんの棋譜を見て養うことが重要と思う

 これまたトンミーの故郷便さんの情報で、「プロフェッショナル:仕事の流儀」の収録がこの金曜日にあったことがわかった。司会者のブログによれば、なんと収録に5時間!羽生さんのトークはわかりやすいし、あの笑顔は吸い込まれますよね~。特番もできそうで、楽しみが増えそうです。
 

忘れた頃に更新情報

2006年06月17日 | 更新情報
 森内名人が防衛してしまいました、もとい、防衛されました。これで、永世名人に王手です。同じく永世名人に王手している羽生さんですが過酷な順位戦を勝ち抜く必要があり、名人戦の切符をすでに持たれている森内名人に対してかなりのハンディがあります。しかし、羽生さん、今年の春先はいろいろ言われましたが、久しぶりに”鬼神の羽生さん”が見られるのではないか?と期待し、早くも来年の名人戦に胸膨らましています。

 というわけで、更新情報です。

■内緒情報
 羽生無双流掲示板でカキコみましたが、第14期銀河戦の本戦Gブロックに羽生さんが登場しました。放映は8月頭、勝敗を確認されたい方は、右下「秘密の扉」より・・・


■順位戦:観戦記情報
|ちなみに毎日新聞はあと1986年度第45期順位戦のみです。
 ↑完結しました。
 現在は、日刊ゲンダイ(終了したオールスター勝ち抜き戦)を追いかけています。(けど、さすが夕刊紙なだけあってエッチなページが多く、図書館で見るには気がひけますねぇ~)
 その後の予定は、東京新聞、京都新聞、スポーツニッポンです。
 ※NHK将棋講座は途方に暮れています・・・

イチロー打法

2006年06月14日 | イチロー
 イチローの快進撃が止まらない。この6月は出足から好調を維持し、Monthly Average は5割を超える。イチローファンとしてはこのまま維持してもらいたい反面、どこか不振を畏れる。ま、すぐ切り替えられるところが一流の証なのかもしれませんけどね。

 さてイチローの打撃はこれまでの理論を覆すものだと言われてきたが何が違うのか?ちょっと考えてみた。それを紐解く鍵はネクストバッターボックスでのイチローの入念な準備に隠されている。元来、身体の硬かったと言われるイチローは、十分な屈伸、伸脚をして身体をほぐす。そして自らのスウィングをチェックする。

 プロ野球観戦でよく見られるシーンとしては、ネクストバッターはピッチャーとの間合い・呼吸を確かめるために、ピッチャーの投球に呼応してスウィングシミュレートしているところだ。しかしイチローはほとんどしない。バッティングセンターで培った技術をベースにしたイチローは自分のリズムで主導権を握るからだと言われる。

 またイチローのスウイングは独特だ。言ってしまおう。それは”ゴルフスウィング”(あ~、言ってしまった)を意識していると思われる。それを思い描きながらスウィングチェックしているように思えてならない。

 従来のセオリーに基づくスウィングでは、右バッターなら右足を軸にして体重を乗せる。それはバットを構えて振り切るまで変わらない。一方、ゴルフスィングは右打ちの方なら最初は右足に体重を乗せてインパクトを境に左足に体重を移動させる。

 この利点はインパクトをした後すぐに走りだせる点だ。しかしあまりある欠点がある。十分なためができる筋力がなければ”突っ込む”形になりやすい、いわゆる壁ができないことや、体重移動による視点位置の移動に反応できる”目”を持てなければ変化球に対応できなくなる点だ。並はずれたバネと優れた目、それに呼応する腕があってこそ、この打法が成立するのだ。”ハンドアイコーディネーションが卓越している”と言われたのはその表れだ。イチローならではと言える。

 またこの打法の特質としては、低めには強いが高めにはバットに振り回されることになる傾向だろうか?先日の第3号3リーランは苦手と思われる高めの球をいわゆる”大根切り”してのホームランだった。これが出ているうちは好調のバロメータなのかもしれない。

KISSアプローチ

2006年06月11日 | 羽生善治
Keep It Simple, Stupid! (単純に考えろ、バカ者!)

 頭文字をとってKISSアプローチ、PHP文庫「簡単に、単純に考える」金出教授との対談で羽生さんが感心した言葉だ。それを羽生さんは対局で心がけておられるという。自分が身を置くコンピュータの世界では"Simple is Best."がよく使われる言葉で中身は一緒、自分もプログラミングのときは心がける。

 6月11日ラジオ日本朝9:15~9:30「TEPCOとっておきの話」でもその話題が出た。ざっと、今日の内容をかいつまんでみましょう。

・現役が長いので、瞬間的にというよりは継続的に行えることを考える。
・世代によってアプローチの仕方を変える必要がある
・10代は記憶力・反射神経がよいのでたくさん手を考える
・加齢とともにこれらの力は衰えるので他の力:読みと大局観を磨く
・将棋界は少ない人数で相手の癖はお互いによく知っている
・森内さん(現名人)とは小学校4年生10歳から何十局何百局と戦っている
・奇襲戦法はそのときは勝てても長い棋士生活トータルとしては意味がない
・羽生マジックと呼ばれるが、自分としてはごくごく普通に指しているつもり
・ミスをしても相手がミスをしたら帳消し。それが勝負の機微だったりする
・KISSアプローチ=Keep It Simple, Stupid(単純に考えろ、バカ者!)
・将棋を覚えた最初はみんなKISSアプローチで勝負に臨める
・良い経験・悪い経験を積むと手がいろいろ見え複雑に考えるようになる
・複雑に考えはじめるとえてして踏み込みが甘くなる⇒KISSアプローチは大事だ
・明鏡止水の気持ちで朝は対局に望めるがそれを長い一日継続できるか?
・そのためにも、普段は我慢しない、発散しておくことを心がける

 内容は羽生語録(問答?)定跡だったですかね?いつもながらわかりやすい表現です。「ええ、ええ、えーと、なんて言うんですかね?」という口癖を言いながら、相手にもわかりやすい表現を考えておられるのかな?あっ、そうそう6月10日に放送されたNHK-BS2の囲碁・将棋ジャーナルでもこの口癖出ていましたね。(^^)

禅問答

2006年06月08日 | イチロー
「あとはみなさんで考えてください」

 イチローへのインタービューは禅問答のようだと番記者は語る。その禅問答に隠されたイチローが伝えたいメッセージについてちょっと考えてみた。

■日本野球界がいろんな意味でメジャーに追いついてほしい

 端的に言えばこうかも?理由は2つ考えられる。イチローがメジャーに言ってぽろっともらした言葉にその秘密が隠されている。文責をもったスポーツ新聞記者が少ないこと。ファンももうひとつ上の見る目をもってほしいこと。

 日本のスポーツ新聞は、とかく選手の生の声を中心に記事を組みたがる。どこかで選手じゃないのに何が分かるか?という選手側、そしてファン側のスタンスがあるからだ。アメリカはどうか?スポーツ新聞という文化自体が日本特有であるが、スポーツ担当記者はそれなりの意見を言わないと認められないし、選手、そして読み手もその記者をリスペクトしている。イチローがメジャー一年を終えたシーズンオフのあるドキュメンタリー番組で、スポーツ記者を長年勤めてきたあるアメリカの老記者に「歴代の選手の中でも5本の指に入る名プレイヤーであろう」と言われたときのはしゃぎようはその一端だろう。日本のスポーツ新聞の記者も”あの人が言ったから”と権威を持てるように意見を言って確固たる地位を築いてくれと・・・。

 球場に足を運ぶファンの反応。米国メジャーではピッチャーが交代するときは大差でよほどのことがないかぎり拍手をもってその投手の労をねぎらう。また、大事な場面で送りバントを決めたときなどもそうだ。日本は交代となったピッチャーに対しては冷たいし、送りバントは決めてさも当然かのような反応が多い。2つの大きな事例を引き合いに出してみたが、漫画家ちばてつや、水島新司さんらが描く野球の細かい見所をもっとファンにもポジティブに受け入れてほしいのだろう。イチローのメジャー挑戦一年目のインタビューでファンが野球を知っていると語った。自分もセーフコフィールドで観戦してみて、悔しいかな、野球の楽しみ方、見方、いろいろな面で肥えた目をもっているなと感じた。

フジテレビ、PRIDE放送中止

2006年06月06日 | 桜庭和志
以下、asahi.com より引用 ---
 フジテレビは5日、同局で放送している格闘技イベント「PRIDE(プライド)」の今後の放送やイベント開催への関与を中止すると発表した。主催するドリームステージエンターテインメント(DSE)による契約違反が判明し、この契約を解除したため。

 フジテレビ広報部によると「ドリームステージエンターテインメントに不適切な事象が起きている疑惑が強まった」という。10日に放送を予定していた収録済み番組も、取りやめる。
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 興行にはつきものと言われる裏社会。横浜に住む自分としてはPRIDEが横浜アリーナで行われなくなったことを訝しがっていたが、どうやらこの会場でのそちらの方による興行関係者への嫌がらせが半端じゃなかったらしいことが最近わかった。

 しかし大晦日の視聴率競争目玉商品をフジテレビが切るとは、よほどのっぴきならない事象が起きていることが判明したのだろう。

 スカパーはペーパービューだからフジテレビとは直接関係ないがそちらにも影響は出ないか・・・。もしくはDSE自体運営しきれないことになりはしないか・・・。世界最高峰の総合格闘技戦いの場であることは間違いないが幻として消えることになりはしないか・・・。憶測と不安がよぎる。 

PRIDE 武士道 其の拾壱 (2006/06/04)

2006年06月05日 | 桜庭和志
 デニス・カーンはスーパーマンか!?

 それぐらいの強さだった。この試合はほかのすべての試合を凌駕していた。ウェルター級グランプリ1回戦が終わったばかりだが断言しよう、デニス・カーンが優勝だ。

 確かに、あのフィル・バローニをテクニックで翻弄した三崎、お前は変幻自在のトリックスター須藤元気か?という登場の郷野、アメリカ・ダンヘンダーソンのジムで武者修行しひと皮剥けた長南、と日本人の活躍が目立ったし、ブラジルの重鎮ムリーロ・ブスタマンチを判定ながら破ったスロエフ、ブラジルの猛者パウロ・フィリオ、瀧本をグランドで翻弄したムサシ、とガイジン勢も強さが垣間見えた。しかしデニス・カーンは、あのムリーロ・ニンジャを15秒KOだ。これまでのカーンのPRIDEでの試合を見てきた上でも言える。彼はレベルがひとつ上だ。間違いないっ(ふるっ)

 桜井”マッハ”速人がライト級ワンマッチに登場、見事な右フック一閃でオラフ・アルフォンソを撃沈させた。道路を歩行中にクルマに足をド突かれ、その運転手にいちゃもんをつけられ殴られ顔面骨折していた報道が先日あった。素人には手を出さない、逆上させないためにも殴らせた男気。壊れている男チャールズ・クレイジーホース・ベネットを関節で一蹴した川尻、五味の首をとったマーカス・アウレリオに攻め手を与えなかった石田君、彼らが活躍しても微妙な表情しか見せなかった五味が、「マッハさん、すげぇ~」と童心にかえったような笑顔でマッハの勝利を見届けていたのは印象に残った。マッハは、今でも五味の木月道場の先輩、というだけでなく”憧れ”=ヒーローなのかもしれない。

 ライト級戦線も混沌。いやもっと激震、というより必然のなりゆきなのか・・・。ウェルター級ダン・ヘンダーソン政権に異常あり、だ。

K-1 World GP 2006 ソウル大会

2006年06月04日 | 桜庭和志
 ナント言っても、第8試合スーパーファイトとして行われた、

レイ・セフォーvsルスラン・カラエフ

だろう。ちょっとK-1サイトをチェック。ふむふむ。みんなもよくわかっているね~。

 それでは雑感。

 ただ、レイ・セフォーは余裕がなかった。あのブーメランフックで撃沈させた後なお倒れた相手に向かって挑発的に恫喝したのはその表れだろう。ナイスガイ:セフォーのあのような姿はちょっと記憶にない。ケレン味のないファイトとスピードでいまや上り調子のカラエフ。昨年のGPでセーム・シュルトに完封されたセフォー。二人の立場はそのままこの試合に微妙に影響したのかもしれない。この試合内容と結果は、セフォー健在と攻められると弱いカラエフの印象を与えた。

 第10試合のメインとなった、セーム・シュルトvsチェ・ホンマン。それにしてもシュルトの試合は詰まらない。攻撃パターンが単調だからだろう。唯一これまでアドバンテージだったリーチの差がなかったところが興味を引かれたくらいだ。チェは、メインイベンターとして頑張った、彼には責められるところはないし、サップと比較してもその闘争本能はこれまでの巨人選手とは一線を画する。しかし判定はどうか?シュルト、もしくは引き分け延長だったろう。シュルトの左のストレートやジャブが的確に相手の顔面にヒットし試合の主導権を握っていたからだ。悔やまれるのは2Rでアゴ下首筋にパンチをもらってバランスを崩し後ろを向いたシーンだ。あれは印象が悪い。

 先日のアムステルダム大会でのボンヤスキー判定といい、K-1は地元贔屓=ホームディシジョンをするようになったようだ・・・。ま、興行を延ばす一番は地元のヒーローを作ることだから、そちらに引っ張るのは興行としては正しい。地元選手相手に判定にもつれこむことをしてはいけない、というのはプロボクシングの世界ではいまや常識だ。その点で、前回のバンナ、今回のシュルトは失敗だった。

 その他の総括。ブンブン丸藤本は頑張った。この優勝によって、一歩ずつ自信をつけてきた藤本のさらなる飛躍につながってほしい。中迫はいつのまに”強”と改名したのかな?気づかなかった・・・ってそんなことはどうでもいいが(笑)、相変わらず勝負弱い。折角あのマトリックスファイター、ガオグライ・ゲーンノラシンを初戦で倒す金星をあげておきながら、その後が続かない。うーん、残念っ。10年前は韓国人選手が相撲や柔道からあんなにたくさん出場するようになるとは想像できなかった。ただ全員直線的過ぎる。これからかな?

 見所が少ない大会だったが、最後にチェが判定勝ちしたことで、興行的には成功した大会だったかもしれない。

羽生さんのサイン色紙当選!

2006年06月03日 | 羽生善治
 すっかり忘れていましたが、インターネットのニュースサイト「アサヒ・コム」で「羽生選手権者と藤井九段のサイン色紙プレゼント!」に応募していました。

 見事当選!本日宅急便にて届きました。
克己復礼 朝日オープン選手権者 羽生善治

 朝日新聞さん、厳選なる抽選の結果当選したオレの運、ありがとう!