車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

足助八幡宮例祭:足助まつり~其の一 in 愛知県豊田市足助

2016年10月10日 08時00分00秒 | 日本の祭り

毎年10月の第2土・日曜の二日間に渡って執り行われる「足助八幡宮例祭:足助祭り」。この日のため、前日に「鞍ヶ池PA」で車中泊をし、朝一番で「三州足助・宮町」の駐車場へ。早い時間にもかかわらず車へのアクセス条件が良い場所にはかなりの車の数(゜゜;)。いやそれよりも既にお祭りの一場面が私たちの横を通り過ぎていく。ああ、気が焦る!!

「足助まつりは、足助八幡宮(白鳳2年創建)のお祭りです。1700年代中期以前より、現在に近い形のお祭りが行われていた様です。西町、新町、本町、田町の4台の山車が有り、町内を引き回します。 かつては、5日間かけて行われていましたが、現在は2日間に縮まり、土曜日を試楽祭、日曜日を本楽祭と呼んでいます。土曜の夜は御神輿渡行もあり、町内を御輿が巡行されます。 本楽祭(日曜日)には、八幡宮の境内を1周する「引き回し」のあと、夜のハイライトである『梵天投げ』があります。」豊田市足助観光協会より

地域文化資産ポータルの案内には「足助祭りは、足助八幡宮の例祭で足助の馬鹿祭りとも呼ばれ、神輿と4つの町(町方)が出す山車、周辺の自治会(在方(ザイカタ)が出す200挺あまりの火縄銃の鉄砲隊、棒の手(ボウノテ)の警固によって盛大に行われます。」で!!今日一番の楽しみは何を置いても「火縄銃の鉄砲隊」。揃いの法被に身を包んだ男衆の列を見ただけですでに大興奮の二人(笑)

足助八幡宮境内に参集する火縄銃の鉄砲隊の皆さん。肩に担いだ銃身には神聖な注連飾りがつけられ、鉄砲隊の腰帯には、火種を着けるための火縄が巻きつけられた竹筒。もう目に映るすべてが粋で鯔背で!!

拝殿でお祓いを受ける在方鉄砲隊の皆さん。お祓いの後はしばし休憩という事で、火縄銃も木の根元などに立てかけられて出番を待ちます。

そうこうしているうちに、駐車場で見かけた赤馬に乗った武将の像が町内の巡行を終えて宮に帰って来ました。

武者は足助神社の御祭神とされる方で弓の名手『足助次郎重範公』。後醍醐帝に従い、笠置山では足利の大軍を相手に大活躍した人物で、もちろん楠正成・正行押しの私には贔屓の武将(笑)

スケジュールによれば、次の見所は4台の山車の町内曳き。と言う事で私たちもさっそく町中に移動。おごそかな佇まいで先頭を行く方々が身につけている紋付袴の色は「桑染」かな? 黒紋付も良いですが、こういう独特の色合いでの一式と言うのも素敵ですね。

「足助型」と呼ばれる山車は、真上に二本の「梵天」を付け、前方に「出役棚 ( でやくだな ) 」をもつ独特な形式。山車の曳行中はこの出役棚に3人の若者が乗り、日の丸の扇子を両手に持って踊りながら、「おっさ、おっさ」のかけ声で囃したてます。

人力による曳航・・曳手も囃し方も体力勝負、折々に休憩が取られます

町内を曳航する・・と簡単に書いていますが、町内には宿場独特の枡形があり、ここを二階の屋根以上の高さの山車が曳行するのです。その大変さ、壮大さ、それはもう実際に見た者でなければ想像できない「白熱の一時」

縁の下の力持ちと言う言葉がありますが、山車の主役は囃子方よりこちらかも知れません。全身を使って山車の軌道を修正するその姿は、見ている私たちもいつしか歯を食いしばり手に汗。

その不安定な出役棚の上で休むことなく日の丸扇子を振り、声をからしてお踊り続ける黒紋付羽織の囃子方。白地に赤の日の丸はどこまでも青い空に映え、ひたすら粋で男前!

地面につけられた幾筋もの曲線は、引き回された車輪の跡。男衆の粋と意地が描き出す円を残し、4基の山車はお社へと曳行されます。

小さな目線の先にあるは大好きなお父さんの姿?それともいつも優しいおじいちゃんの力一杯の姿? 君たちがこの舞台に立つ姿・・私が見る事は絶対に無理だろうけど・・それでも想像しただけで胸が熱くなる。

巴川に架かる石橋を静々と進む四台の山車。橋の向こうから見る風景は一層おごそか。繰り返された枡形の曳き回しの力強さ、何事も無かったかのように整然と橋を渡る静かさ・・それはこの一連の流れが、単に祭りではなく神事だと言う事実。

足助八幡宮の境内に入った山車はひとしきりお披露目をした後、支所に落ち着くのですが、狭い境内の中で定位置におさまる為には曳き回しが必要。それは境内を出る時も同様です。

「おっさ、おっさ」の掛け声とともに踊り続ける囃し方。手にした日の丸扇子が打ち振るわれる度に歓声があがり、そうして沿道の人たちに投げ下ろされます。実は私、去年に囃子方を勤めたという関係者の方から、その日の丸扇子を頂きました(*^^*)
それは今も大切に玄関の壁に飾られており、それを見る度に祭りの熱気を思い出します。

市役所支所に到着した山車。上の方達は小休止ですが、出役棚の三方は軽妙なテンポで踊り続けています。きっともう足元だってフラフラな筈なのに・・山車の引き回しの折に教えて頂いたのですが、この出役棚の囃し方を勤めるのは前年の新婿さんなんだそうです。人数が足りなくなる年って・・あったらどうするんでしょう (^^;)?

残り二基と共に勢ぞろいした市指定有形民俗文化財の「足助の山車」。

興奮と熱気に包まれた「足助八幡宮例祭:足助祭り試楽祭」。次は待望の「火縄銃鉄砲隊」と「棒の手」の奉納ですが、続きは明日に(⌒∇⌒)。

撮影日:2013年10月13日

 


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