発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

新しい靴を買わなくちゃ 試写会

2012年10月02日 | 映画
「新しい靴を買わなくちゃ」試写会、ユナイテッドシネマキャナルシティ13

 山口に行くので、観に行けないと思ってたら、思いのほか早く用が済んだ。バッグの中に招待券が入ってて良かったわ。博多駅からそのままキャナルシティに出掛けた。
 
 あまりネタバレはしておりませぬ。

 パリにひとりで住んでいる。友達もいる。仕事もある。家もある。だけど、ぽっかり心に穴があいたままで動けなかった彼女がその場所から歩き出すための新しい靴についてのお話。

 女性の方がだいぶ年上らしい、というだけで、具体的な年齢の話は出て来なかったけど、リアルで中山美穂は42歳、向井理は30歳。たぶんそれくらいの設定なんだろうな。さすが電通、向井理と綾野剛を持ってくるところ自体、メインターゲットは朝ドラ好きの奥様ね。あと、おひとりさまにもこのヒロインはシンパシーが得られるだろう。
 
 折れたヒールをアロンアルファで接着するところなど、鼻緒が切れて困っているところに、若侍が通りかかり「お女中、どうなされた?」、それが恋のはじまりという時代劇のテンプレートを思い出したでござるよ。

 ラブストーリーに、 NHK世界ふれあい街歩きのようなリアリティがプラスされ、おしゃれ雑誌の旅行記事のような味付けがしてあって。
「特集 パリ在住マダム中山美穂が案内する、旬のパリ」
「ポペリーニに夢中なの」「ショコラティエで見つけた可愛いイースターエッグ」「ロマンティックなセーヌ河下り」「パーティーには大きなキッシュを焼いて」「ホテルもタクシーも、英語で楽勝」「個人旅行でありがちな失敗、宿泊先のメモは肌身離さず!」と、雑誌の見出し的文章が脳内にポンポンと浮かんで来るわけ。
 ともかく、実際に行ったようになれる仕掛けがしてあるのです。中山美穂がパリの街をガイドしてくれて、向井理がスクランブルエッグを作ってコーヒーをいれてくれますよ。

 ともかく、パリへ行きませう、恋しませうという映画でした。どれだけ感情移入できるかは、常日頃からの向井理に萌える度合いに比例すると思います。
 中山美穂が酔っぱらったりしますが、登場人物たちは、基本慎み深くお行儀の良い人々ですので、安心して鑑賞下さいませ。
 それから、向井理をパリに連れて来た妹(桐谷美玲)の物語がおまけについております。まあ、最初の方で、相手の男(綾野剛)を見ただけで結果は読めますが。がんばれ、妹、えらいぞ、妹。

 だが、私がこの映画を鑑賞してその気になってパリに行き、たとえ向井理のパスポートを踏んづけて転んだところで、迷子の向井くんを助けてはあげられないわけですから。この映画のパターンでの恋は絶対にはじまらない。
 それに、折れそうなヒール履いてたのは、身長163センチで9号の服を着ていた時代のことだわ(遠い目)。まず、体重をへらさなくちゃ。


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