発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

日向の国ですよ

2020年10月29日 | 物見遊山
◆日向ですよ
 人生四度目の宮崎県は日向市。
 大分県佐伯以南は、佐土原まで未踏のわたくしである。東九州道を降りて入った国道10号線の未踏区間はウキウキする。
 北九州門司から三萩野まで同じ道が3号は福岡市と熊本市を通り八代海沿岸を、10号は門司から別府大分佐伯を通って日向灘沿いを走る。鹿児島の照国神社前で再び出会う。
 市の体育センターのようなところがあり、ナイター照明つきベースボールグラウンドが三面連続している。
 日向からだいぶ南の日南市飫肥(おび)の公立中学校にベースボール専用グラウンドがありしかも網で囲まれたブルペンがあったのに驚いた記憶がある。サッカー場や陸上トラックも別個にあり、同時使用可能。グラウンド利用日時の調整をしなくていい。
 ようするにスポーツの盛んな土地柄なんだな、たぶん。
 宮崎に来たからにはチキン南蛮である。と思ったが、近くに店がない。では他の物を、とキョロキョロすると、日向は蛤が名産で、貝殻で白碁石を作るのだそうだが、蛤ご飯、蛤リゾット(これ絶対おいしいと思う)の看板に、やったー!と思ったのもつかの間、近くに行くと、市営だか県営だかのその施設は、コロナで春から閉鎖していた。
 観光時間なし。だが海を見る。日向灘、つまり太平洋である。太平洋は三年前の高知桂浜以来。
 遠浅の美しい海岸の向こうには水平線のみ。島影なし。蛤は身のあるものはもちろん貝殻も持って帰ってはだめとの看板。アカウミガメの産卵地とのこと。カメさんが、よっこらしょとやってきて、産卵するのをテレビで見たことがある。それがここ! 砂はきれいだが鉄分多そうなグレイで、肉厚の貝殻がとれるということはカルシウムも多めなんだろうか。漂着物も見当たらない。地元の人が丁寧に整備しているのかもしれない。
 遠くに行く話があれば、都合がつけば行くようにしている。たいして遊べなくても、この機会がなければ一生行かなかったかもしれないところには行っておきたいのだ。

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