秋田県横手市増田町 千葉建築のブログ

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中国初のノーベル賞

2010-10-09 07:44:27 | 建築日記
10月9日(旧暦9月2日 二黒 仏滅 癸巳)


おはようございます。横手市増田町の工務店、千葉建築です。

冒頭の六曜を今月始めより誤って書いていましたので、お詫びして訂正させていただきます。

今日は雨が降りそうな空となっています。


最近ノーベル賞のニュースをご紹介する記事が増えましたが、昨日のノーベル平和賞も、さまざまな物議をかもし出しそうな話題となりました。

中国(中華人民共和国)初のノーベル賞に、作家で民主活動家の劉暁波氏が選出されました。

中国人としては、フランスに亡命してフランス国籍を取得した作家の高行健氏が2000年のノーベル文学賞を受賞していますが、今回は中国国内での初の受賞者となりました。


ノーベル平和賞もノーベルの遺言に基づいた賞ですが、他の賞がスウェーデンで選考されているのに対し、平和賞は隣国のノルウェーで選考が行われます。

平和活動や軍縮、環境保護に貢献した人物・団体が対象となり、昨年のバラク・オバマアメリカ大統領が「核なき世界」への意欲を示したことで受賞したり、過去にはマザー・テレサやゴルバチョフ元ソ連大統領、日本人としては1974年に佐藤栄作元首相が選ばれました。


一方で、人権が抑圧されているとされる国において、民主化や自治権獲得などの活動をしている人物を選ぶことで、国際的に圧力をかけるという面を持っているともいえます。

ミャンマー民主活動家のアウンサン・スー・チー氏やチベット亡命政府のダライ・ラマ14世、イランの女性弁護士シーリン・エバーディー氏などがそれに該当しています。

今回の劉暁派氏も同様で、氏は1989年6月4日の「六四天安門事件」で民主化運動のリーダーの一人として事件後に投獄され、釈放後も中国の民主化を強く訴え、2008年の『零八憲章』の起草者をつとめ、中国共産党の一党独裁を終結と民主化、人権改善を訴え続けています。


中国の近現代については、少し前の記事で触れました。

中国には大部分を占める漢民族以外に、チベット族やウイグル族、モンゴル族、満州族などさまざまな人々がおり、漢民族の王朝と漢民族以外の王朝が中国の覇権を競った歴史を持っています。

その中で現在中国を担っている中華人民共和国は、建国以来、実質的に中国共産党の一党独裁が続いています。


経済力が日本をしのいで、アメリカに次ぐ世界2位となった現在でもその体制は続いており、体制維持に強権的な法律や情報統制が行われています。

インターネットの監視を中国共産党内で行い、政府に批判的だったり都合の悪いページは検閲され、香港とマカオを除く中国内で「天安門事件」「ダライ・ラマ」などの情報はブロックされています。

中国内での政府に対する批判行動や民主化活動、法輪光などの宗教活動、民族独立などの活動は、反体制的な活動として徹底的に弾圧されています。

先にご紹介した高行健氏も、政府を批判してフランスに政治亡命をすることで作家活動を続けた経歴もあります。

中国初のノーベル賞が、科学分野でなく政府批判による平和賞の受賞という点が、体制への皮肉な印象を与えるものとなってしまいました。


劉氏は現在投獄中の身であり、今回のノーベル平和賞の受賞に対して中国政府はノルウェー政府に政治的圧力をかけましたが、ノルウェー政府は圧力に屈せずに劉氏を選出しました。

この姿勢はまさに評価に値すべきものである一方で、尖閣諸島沖漁船衝突事故問題で、中国政府の圧力に屈した日本としては複雑な気持ちがしています。

もちろん中国と日本は経済的にも地理的にも密接な関係であり、単純な比較論はできませんが、現政府の外交姿勢には個人的に疑問符が浮かんでいることも確かです。


これらのことを逆に考えると、中国が国際社会で重要な位置にあるということの裏づけでもあり、それに見合う姿勢というものを求められているともいえます。

私個人としても、中国の長い歴史と深い文化には敬意を払っていますし、今の中国が変わっていくことで、本当の意味での「良きパートナー」となることが理想だと思います。

これからの中国の姿勢が、アジア全体と世界全体にとって良い方向性を持てることに期待したいと思います。


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