みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

黄水仙

2019年02月12日 | 俳句日記



2月12日〔火〕晴れ

所用で夕刻から母のもとへ出かけた。
晴れてはいるが風は冷たい。
しかし、もはや寒風とは言い難い。
例えれば晩秋の晴れた日のそれである。

冷たさが身には届かず肌を冷すばかりで、体感温度を下げるまでは至っていない。
して見ると思わせぶりな春の風といったとこか。
これが本当の“料峭”と言うのかも知れない。

バス停までの道すがら黄水仙が咲いていた。
春の季語である。
なんでも江戸末期に渡来して来たらしい。
元々は南ヨーロッパの原産である。

種類も園芸種が沢山あって、こんなものもある。


多分カトレアの類いとの交配種ではなかろうか?
もうずっと以前、パートナーが生きていた頃、行き付けの花屋さんで聞いたことがある。
種類が増えると花言葉も増えて大変だとか。

そんな事を思い出しながら見上げると、上弦の七日あまりの月が、春の夕陽を追いかけながら中空にかかっていた。

〈風寒し 七日月なる 黄水仙〉放浪子
季語・黄水仙(春)