みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

春時雨

2019年02月07日 | 俳句日記



2月7日〔木〕終日降ったり止んだり

昨日は寒が去った春宵の喜びを書いたのに、今日は一転冷たい春時雨となった。
“時雨”は冬の季語だがどの季節に降っても傍らに
人がいる語感がある。

だから季節を問わず使われる。
だけれど春や秋だと註釈が要るのが煩わしい。
しかし、それはそれで句の結びに用いれば季節の情感がビシッと決まり便利でもある。

今日も今日とて六地蔵に夕方のご挨拶をしていると二人の男の子がチャリを飛ばしてやって来た。
西部劇のカウボーイよろしくチャリから降りると
慌しくお賽銭を放り込み並んでお参りをする。

何を願っていたのか聞いても見たかったが、忙しそうだっので止めといた。
ただ写真だけは撮らしてもらった。

「写真ありがとう、気をつけてねーっ」
「はぁーい」
と二人は飛んでった。

〈子雀の 願い叶へよ 春時雨〉放浪子

てな具合でビシッと決まるのである。
こういう季語を幾つか憶えておくと句作が楽しくなります。

〈寒明けの 子雀群れて 飛ぶがごと〉放浪子
季語・寒明け(春)