みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

花の名残り

2018年04月06日 | 俳句日記

頃合いの冷たい雨に、児童公園の桜が一
斉に散ってしまった。
文字どおりの花散らしの雨である。
芽起こしの雨と言うとまた風情が出る。

これで春の主役の梅、桃、桜の三姉妹が
退場して、木々が男振りを発揮する。
日本の美しい山野を、青葉若葉が生き生
きと彩る第二幕が上がるのである。


しかし、春の造化神「佐保姫」は名脇役
を配することを忘れてはいない。
花水木やライラック、山吹や山査子に、
藤の花やツツジが鮮やかに色を添える。

それも過ぎると、夏の主役の薔薇や牡丹
が出番を待つ。
鳥の世界も、これからが本番である。
俳句の天地には終りが無いのである。

〈散り敷ける 花の名残や 葉の雫〉放浪子
季語・花(春)

4月6日〔金〕雨
そぼ降る雨の中を、正装して出かけた。
現役の頃は、戦闘着ぐらいに思って、雨
も意に介せず街に出たものだが、一度後
に引いてしまうと煩わしさが先に立つ。

自由人とは、その点ズボラなものだ。
精神まで放埓になってはいけないと思う
のだが。