みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

大暑

2017年07月23日 | 俳句日記

立夏に始まる夏の節気の最後の季語。

《 野兎も 片耳垂るる 大暑かな 》

なんとも茶目っ気に富んだ芥川龍之介の
句である。

しかし、目を丸くするほどの炎天下の中
に、前脚と片耳をダラリと垂らした兎が
「何とかしてくれよ!」とでも言いたげ
に立ち上がっている姿を彷彿とさせる。

目にした訳ではない光景をサラリと詠う
想像力は、大作家ならではのものだ。
漱石先生が、俳句は扇の要を指摘すると
言ったそのものの句である。

私も、今日の一句を求めて大暑の日射し
の中に出た。
誰もいない日盛りの遊歩道で足が止まった。

〈木の陰も 時間の止まる 大暑かな〉
放浪子 季語・大暑(夏)

7月23日〔日〕酷暑
5時起床、ぶらり散歩にでる。
朝涼はきのう書いた。
題が決まら無い。
あれこれ調べて「大暑」にする。
今度はビジュアルが無い。
そこで炎天下の探索となった。
夕飯は、母方で鰻の白焼き。