みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

集団山見せ

2017年07月13日 | 俳句日記
本来山笠は、博多の祭りである。
慶長年間に荒戸に入ってきた黒田家とは
なんの縁もゆかりも無い。
であるが故に山笠が博多と福岡を隔てる
那珂川を渡ることは無かった。

それが橋を西に渡るようになったのは、
昭和37年からである。
「集団山見せ」が始まったことによる。
それでも福岡部に「流れ」が形成される
ことは無かった。
伝統の厳しさも、また一方にあった。

今日は、15日間の祭り期間で唯一山笠が
橋をを渡る日である。
今年の一番山である中洲流れから順に市
庁舎を訪れ、市長を表敬訪問する。

出発を前に大博通りには、一番山の中洲
流れを先頭に各流れが集結していた。
この祭りの見せ場の一つである。

その一番山に訪問されるべき高島市長が
麻生副総理と中洲流れの総務である井上
貴博代議士と台上がりをしていた。

かつて、市長は庁舎前にステージを構え
厳かに一番山の「祝いめでた」の奉唱を
受けていたはずなのに⁈
ま、いいか。時代は変わるのだ。

一番山から七番山までが挨拶を終える迄
約3時間を要する。
実のところ見物人が一番楽しみにしてい
るのはこの日で、福岡市が活気付く。

「博多祇園山笠」はそのまま季語となっ
ている。
歳時記には、

《 山笠見るや 五寸の隙に 身を入れて》

と言う句が載せられていた。
おそらくご当地生まれの方であろう。
幼い日の思い出は、のちになって言葉と
なる。

でも中にはこんな女の子もいた。
こんなに暑くちゃ、山笠よりもお水だよ
と言いたげだ。

でも、この子にも確実に山笠の記憶は残
っていくはずだ。

〈山笠や 水の匂いと 夏の空〉放浪子
季語・夏の空(夏)

7月13日〔木〕快晴
こないだから、すっかり山笠に夢中だ。
今日もいささか歩き疲れた。
追い山に備えて、明日はゆっくりと
休養しよう。
それにしても、折角撮ったビデオを
アップ出来ないのが哀しい。
誰か教えて。