みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

葛餅・葛切り・葛饅頭

2017年07月18日 | 俳句日記

葛は、マメ科の多年生つる草で、八月に
紫色の花を咲かす。
だから秋の七草のひとつで、それ自体は
秋の季語である。

ところが、これがお菓子となると、途端
に夏の季語になる。
葛の根から採ったクズデンプンをお湯で
練ると半透明な塊となる。

それを四角く延ばして、三角に切って黒
蜜やきな粉をかけて食す。
或は、中に餡を入れて饅頭にする。
冷して食べれば、白玉や心太と同様に夏
の味覚となるのである。

もう一つ大事な薀蓄がある。
葛根湯で知られるように、葛の根は薬効
がある。
根から採れる葛粉は、うなじから背にか
けての筋肉のコリを取り、肌の発散機能
を高めると言う。

四六時中暑さに耐えていると肩が凝り、益々暑気が体内に溜まる。
これを解放するのが葛の薬効なのだ。
同じ効能が、生姜やシナモンにもある。

誰でも手に入るこれらの食材を組み合わ
せて、美味しく夏を乗り切る母親はカッ
コイイ!
身体を温め発汗を促す生姜とのコラボは
冷房病対策にもなるらしいのである。

〈漢方に 無駄な物無し 葛饅頭〉放浪子
季語・葛饅頭(夏)

7月18日〔火〕晴れ
予定していた人との面談が
明日になつた。
「漢方なるほど物語」を読む。
知らぬことばかり。
食の大切さを痛感する。