追悼・井上堯之さん

堯之さんが、旅立たれました。
今朝、その報道を知り、愕然としてしまった、僕です。
なぜなら、堯之さんは僕の事実上の師匠であり、彼なくして今の僕はありえないからです。



僕は1967年、小5でスパイダーズに憧れて音楽の道へと引きずり込まれ、
井上堯之さん、当時孝之さんに憧れてギターを弾くようになりました。
そして結局僕は職業音楽家になり、作曲とギター演奏で31年、食っております。
井上さんの責任は重大です (笑)



僕はギタリストとして、ジャズフュージョンをひとつのホームにしてはいますが、
ロックンロール、オールディーズ、R&Bのプロバンドでずっとステージに立ってきました。
その際の僕の最大のモチベーションは、井上さんのようにギターを弾けているか??ということでした。
井上さんのように存在感のある、よく歌うブルージーなソロが弾けたか、
歌のバックでは井上さんのような、歌をひきたてる繊細なバッキングができたか、
ということが、今日の自分の演奏は合格だったかどうかの判定基準でした。
井上さんを目標・理想としてきたことは、全然間違いありませんでしたし、
こんな素晴らしい師匠と巡り会えて感謝しています。

堯之さんとは、長らく個人的にお話しさせていただく機会がなかったのですが、2014年以降は加藤充さん(カッペちゃん)にご紹介いただいて、堯之さんとじかにお話させていただくようになりました。
この堯之さん加藤さんとの3ショットの中の僕は、スパイダーズそして井上さんに憧れた1967年・10歳の少年に戻っています。



この人たちに憧れてラッキーだった、この人たちのファンになって正解だった。
・・・改めてそう確信しています。
堯之さんとスパイダーズメンバーは僕の誇り。
僕のお父さんであり師匠です。

堯之さん、ありがとうございました。そして、お疲れさまでした。
合掌　
塩塚博