“学校のテストといえば百点満点が多いと思うが私は中学校二年生のとき、定期テストで満点を超える百四十点を取ったことがある。当時私は家で新聞をよく読んでいた。得意だった社会科のテストで「解答用紙の裏に最近起きたニュースを記せ」という設問があり、注目度の高いニュースを書くほど配点が高かった。私は新聞記事で読んだニュースを裏面いっぱいに書き、表面は百点満点、裏面では四十点を得た。
あれから十五年以上がたった今も私は新聞を購読している。出生やお悔やみを含めた地元のニュースをはじめ世界中の出来事が載った新聞にはお買い得情報の詰まったチラシが折り込まれている。視野を広げるためにこれからも新聞とともに私はありたい。”(7月25日付け中日新聞)
岐阜県高山市の会社員・長崎さん(男・30)の投稿文です。読んだ新聞から、最近起きたニュースを答案用紙裏面にいっぱい書いた。そこに点数がついていて、100点満点が140点になっていた。楽しい思い出であろう。これをユーモアというのであろうか、粋な先生であった。こうした出来事があると、自信になり、新聞に愛着も沸く。それが今の長崎さんの生活にもなっている。人間の好き嫌いなどほんの少しのことで変わる。いいきっかけになれば好きになり、少し嫌な想いを抱けば嫌いになる。それが一生を左右することもある。好きな先生の教科だったからその教科が好きにるなんて事は往々に聞く話である。ボクなども30代で川柳を始め、40代でウォーキングを始めた。それが今も続いている。きっかけなどホンに些細なことである。
今の時代、スマホやインターネットの普及で新聞離れは凄く進んでいるという。それが30歳の男性が「新聞と共にありたい」と言われる。これは希有なことであろうか。ボクらに取ってみれば、新聞のない生活など考えられないのに。特に身近な話は新聞であろう。長崎さんは賢明であると思う。