吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

名付けて、『にこにこ大作戦』

2016-05-28 19:47:41 | 日記
以前から、薄々感付いてはいたのですが
勤め先で、ある女性職員から、嫌われている様です。

夜勤を担当することが多く、顔を合わせることは少ないのですが
何年も介護のお仕事を続けているベテランの方なので
指導を受けることや、指示をされる機会もあり
その時の、話し方というか、態度に、「え?」と、思うことが、何度かあったのです。

例えば、まだ勤め始めて間もない、右も左も分からないようなときに
専門用語の説明や、手順をろくに教えることもなく、「あれやって」「これやって」と指示を出し
「すみません、まだやったことがないので、教えていただけますか?」
と、私が言うと、無言で乱暴にその作業をするのです。
「無言で」というのは、もちろん「説明をしない」ということです。
例えば、一度に複数の指示を出す。
複数の指示でも、ひとつひとつ行えば、私にも出来るものであっても
一度に複数は、さすがに無理です。
ひとつの作業を始めた途端に「そっちはいいから、こっちやって!」と、怒鳴り
こっちに手を付けると、「こっちは後でもいいから、あっちやって!」と怒鳴り
最初の「そっち」が中途半端なままだと思いながら、あっちを始めると
案の定「そっちをちゃんと終わってから、こっちとあっちでしょ!」と怒鳴られる。
えっと、どうしたらいいんだろう?と、考えると
「動いて!」と、やっぱり怒鳴られる。

最初は、私がまだ手早く動けないからいけないんだな
悔しいから、早く覚えよう、次はもっと要領よく動けるようにしよう
そんな風に思っていました。
でも、やはり、何かがおかしい。
私に指導をしたり、指示を与えるときは、大抵彼女は足を組んで椅子に座り
指先で、「あっち」「こっち」「そっち」と言うばかりで、彼女自身は動かない。
他の先輩職員の方たちは、最低でも1回は先に作業を見せながら手順を説明してくれます。

何故なら、私たちのお仕事は、人、それも高齢者の方々を相手にするお仕事だから。

椅子に座って、足を組んで、指先で出来るようなものでもなければ
「そっち」「こっち」「あっち」という表現をするような、お仕事でもありません。

ただ、それは、お仕事に関することで
まだなんの戦力にもなっていない私が文句を言えるようなことではありません。

そう思うしかない。

しかし、お仕事とは関係のない場所で、何人かで世間話をしているとき
どうも、自分の背中で壁を作って、私が会話に入っていけないようにしている節もある。

     ○
   ○   ●←彼女(の背中) 私→○
     ○

それがお仕事の話なら、多少強引に加わることも考えますが
世間話なら、特に加わる必要もないので、他のことをしていますが
なんかなー、どうもなー、と、思っていたら

別の先輩職員の方々から、私が目を付けられているから、気を付けるようにと注意をされました。

いやいや、注意ったって、え?
ああ、でもやっぱりそうだったのね、気のせいじゃなかったのね、と、笑って答えると
先輩たちは、真顔で私にこう言いました。

「笑い事じゃないよ、今まで“何人も”彼女に潰されているんだから」

きゃー!怖い!!
え?でも、なんで私?
私、彼女に何かしましたっけ?

「彼女は、真面目で頑張る人が嫌いなのよ」
「今まで潰された人たちも、みんな真面目でいい人たちだったの
 辞めて欲しくなかったけど、辞めざるを得ない状況に追い込まれていったのよ」

なんだそりゃ。
ぜんぜん駄目じゃないか。

他の職員の方々も、いじめていることに、いじめられていることに気付いていながらも
我が身に火の粉がかかることを避けて、なにも出来ずにいたのだそうです。

「テケテケさんは、真面目だし、よく頑張っているし
 みんな、テケテケさんがいないともう回らないと思うし(職員数が不足しているからですけどね)
 だから、テケテケさんには辞めて欲しくないの」

取り敢えず、幸か不幸か、私が「真面目で頑張る人」という印象は与えているらしいけど
それが、嫌われる原因になってしまうのは、どうなんだ。
今さら、「私なんにも出来ませぇ~ん」とか、「何もかも教えてくださぁい」なんてことは出来ないし
そもそも、私がやったら、物凄く気持ちが悪い。

はてさて、どうしたものか。


と、いう話を自宅に持ち帰り
「彼女のねちねちっぷりを自家発電に繋いだら、結構な電力が溜められると思うの」
と、旦那さまに言ったら、ウケてくれた。

で、ふと思い付いた。
と、いうか、妄想した。

世の中というのは、案外バランスよく出来ていて。
嫌なことがあれば、必ず良いこともあるものです。

ですから、彼女のねちねちを私が笑顔で受け流すことで、さっちゃんが幸せになれるなら。
1ねちねちで、ひとつ幸せ。
2ねちねちで、ふたつ幸せ。
すごいじゃないか!この計算で行くと、いっぱい幸せが蓄えられるぞ!

ちなみに、彼女が夜勤を担当することが多い理由は
彼女にねちられて、潰れて辞めていった人が何人もいるからなのだそうです。
すげえ!筋金入りのねちり屋じゃないか!

よし、『にこにこ大作戦』、頑張ってみようっと。