青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

今日は国民の祝日だろ?

2005年02月26日 11時36分30秒 | 日常
本日は生誕祭(謝肉祭って言うな)。

各界からお祝いのメッセージが送られております。
生誕奉祝という事で今日からオープン戦も始まる訳だが…まあ結構焼酎を飲んだので本日は楽天戦でも見ながらダラダラしてるべ。

で、続き。
ばんえい競馬ってのは、まあ農耕馬にエキサイトバイクみてーな200mのコースを重いソリ曳かせてビシバシ騎手がブッ叩き、どいつが一番早く荷物を運び終えるかを競うものです(違?)。基本的な事ってのはばんえい競馬HPでも見ていただければ。
酷寒の中、重い拘束具を着けられてビッシビシ叩かれると文字で書いてしまえば「どういうプレイですか?」と身を乗り出す諸氏もおられるかと(いねーよ)思いますが…その姿をイギリス辺りの動物愛護団体に見せたら口から泡吹いて卒倒するねきっと(笑)。

平均して700~800kg程度のソリを牽引し、前半は静かに。騎手のムチに応え勝負どころの第2障害を、ばん馬が歯を食いしばり白い息を撒き散らしながら越える瞬間
「ホレッ!ホレッ!行って見ろっ!」
「ソレっ!もうひとコシ!よいしょ~おっ!!」
血を逆流させ叫びまくるばんえいオヤジは、凍て付く空気を溶かすほど熱い(笑)。もうひとコシって…うどんじゃねーんだからw
まあ、ばんえい用語では「(障害が)掛かる」とか「腰が入る」とかよく出てくる。「(障害の)掛かり一つ」「前回は腰が入らなかった」とか新聞にもフツーに書いてあります。(前脚が)掛かって、(腰=後ろ脚が)入るのが障害を越えるためには重要なのですね。
あと「膝を折った」とか…これは障害を越える時に前脚の踏ん張りが利かずペタンと膝を折った状態になる事です。まさしくばん馬が「orz」の形になります(笑)。1トンのばん馬が重さに耐えかねて膝を折るシーンは結構壮絶。

そして本日のメインレースは牽引重量1トンの「超高重量戦」であるばんえい記念
三連覇を狙うスーパーペガサスに、チャンピオンCではペガサスを破ったミサキスーパー、ヒカルセンプー、シンエイキンカイ、三冠馬ヨコハマボーイなどが有力どころとして上げられていた。場内は私達のような本土組も目立ち、なかなかの活況を呈していた。

第37回ばんえい記念映像@ばんえいHPより

第2障害を膝を折りながら何とかミサキスーパーが先行して降りる(写真)。
物凄い歓声の帯広競馬場は、観客の全員が熱狂している。ゆっくりと障害の仕掛けを待ったペガサスは全く首を上げることなく障害をクリア。ジワジワと力強く一歩一歩着実に差を詰めて行く。完全な一騎打ちだ。最後の20mでソリが並ぶ。

勢いの鈍った内ミサキに、外のペガサスが並んだ。
捕らえて、
そして交わした!!

スーパーペガサス、ばんえい記念三連覇達成。

いつの間にか雪が止み、西の空から夕陽が差して来た。
偉業を成し遂げた王者に万来の拍手鳴り止まぬ場内。

そして、大きく遅れた最後の走者が、バテバテになりながら第2障害を越えて来た。その足取りは、まるで月曜日の出勤のように重い(笑)。勝ち馬がゴールしてから2分後の話だ。
立ち止まって首を天に向け「もう、嫌だ」という仕草を見せる馬を、騎手が手綱で促し、容赦なく叩く。勝ったペガサスと同様の拍手歓声が、ラストランナーになったスガノテンリュウに注がれる。
発走前に、ばんえい記念へ参加した関係者全員に表彰状が送られていた事を思い出した。レースとは優勝劣敗であるものではないのか?という軽い疑問の答えがそこにあった。
着順ではなく、1トンを運ぶ事の偉大さに拍手を送ろう。
完走する事に敬意を表そう。
そして、苛酷なこのレースに参加した者に、賞賛を与えよう。
そういう事だったんだな。
何とかかんとかスガノテンリュウがゴールに辿り着いて、もうひとしきりの喝采が観客から上がる。ラス馬に妙に感傷的にさせられてしまい、悔しい(笑)。

ばんえいの魅力って何だろな。
スタートからゴールまで、ばん馬と一緒に200mを走る楽しさ。障害を越える馬を大声で叱咤激励する場面には実に気合が入る。そして、買った馬が障害を一番で越えた時の爽快感がいい。マラソンの伴走者の感覚と言うか…
上手く言えないけど、みんな楽しそうに走ってるでしょ(笑)。

戦い済んで日が暮れて、あっという間の一泊二日でした。
ともあれ、無事故が何より。

おしまい。
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