角川書店の新しい文庫販売戦略云々についてのニュース。新たに導入した「責任販売制」は、書店が注文した冊数を確実に出荷する代わりに、返品は一定割合のみとのこと。実質「買い切り」だという意見が多いようだが、別のところに反応してしまう。
書店が注文した数を確実に出荷する・・・
配本数が違うということは、書店員のブログなどで読んで知っていたが、以前からなんでだろうと思っていた。ほしいだけの数を配本してもらえないという話だった。
売行きを版元で把握していて各書店への配本数もコントロールするからと、誰かから聞いた。が、大きい出版社は小さいところみたいに「フリー入帳」などなくて、契約通りだと想像していたので、なぜ「希望通りに配本して、その代わり返本なし」にしないのか、不思議だったのだ。
このニュースからすると、やっぱり大手も「なあなあ」なのか。
以前、「注文への対応も、返本を頭に入れてやるべし」とどこかで読んだ。それ以降、一応気にはしている。ただ、書店からめちゃくちゃと思われるような注文が来ることはないので(うちの本は地味に売れているのである)、ほとんど注文どおりに納品している。
一度、採用品だったか採択品だったか教科書の納品で、ドサッと返ってきたことがあった。今年も同じ注文が来たので、電話をくれた日販の人にしつこく探りを入れて、その人のシミュレーションによるとOKということを確認してから入れた。
それ以外は、注文どおり。で、疑問が浮かんだ。
トーハンの注文短冊は、おみくじ棚で受け取って、その場で本に挟んで納品するんだが、ときとして持っていった本では足りないことがある。
予想より多い注文ということで喜ばしいことではあるが、ただでさえ納期が長いのに次回に回すのは非常に気が引ける。特に、4冊の注文で持っているのが3冊だったりすると、めちゃくちゃ悔しい。
そういうときは、3冊だけさっさと納品したほうがいいような気もしてたんだが、それでいいってことだろうか。
考えてみれば、納品書さえちゃんと実際の数を書けば、誰にも迷惑はかからない。どうしてももう1冊必要だとすると、再度注文する手間がかかるが、大した迷惑ではないと思う。
今まで、律儀にやりすぎて、「長い納期」という迷惑を掛けていたんだろうか?
書店が注文した数を確実に出荷する・・・
配本数が違うということは、書店員のブログなどで読んで知っていたが、以前からなんでだろうと思っていた。ほしいだけの数を配本してもらえないという話だった。
売行きを版元で把握していて各書店への配本数もコントロールするからと、誰かから聞いた。が、大きい出版社は小さいところみたいに「フリー入帳」などなくて、契約通りだと想像していたので、なぜ「希望通りに配本して、その代わり返本なし」にしないのか、不思議だったのだ。
このニュースからすると、やっぱり大手も「なあなあ」なのか。
以前、「注文への対応も、返本を頭に入れてやるべし」とどこかで読んだ。それ以降、一応気にはしている。ただ、書店からめちゃくちゃと思われるような注文が来ることはないので(うちの本は地味に売れているのである)、ほとんど注文どおりに納品している。
一度、採用品だったか採択品だったか教科書の納品で、ドサッと返ってきたことがあった。今年も同じ注文が来たので、電話をくれた日販の人にしつこく探りを入れて、その人のシミュレーションによるとOKということを確認してから入れた。
それ以外は、注文どおり。で、疑問が浮かんだ。
トーハンの注文短冊は、おみくじ棚で受け取って、その場で本に挟んで納品するんだが、ときとして持っていった本では足りないことがある。
予想より多い注文ということで喜ばしいことではあるが、ただでさえ納期が長いのに次回に回すのは非常に気が引ける。特に、4冊の注文で持っているのが3冊だったりすると、めちゃくちゃ悔しい。
そういうときは、3冊だけさっさと納品したほうがいいような気もしてたんだが、それでいいってことだろうか。
考えてみれば、納品書さえちゃんと実際の数を書けば、誰にも迷惑はかからない。どうしてももう1冊必要だとすると、再度注文する手間がかかるが、大した迷惑ではないと思う。
今まで、律儀にやりすぎて、「長い納期」という迷惑を掛けていたんだろうか?
いつも楽しく拝見しております。
初めてコメントさせていただきます。
注文数どおりの出荷…。書店の方からの注文の電話を受けていて思うのは、売れている本ほど注文数どおりの出荷が難しい、ということでしょうか…。
1000冊の在庫を持つ商品に対して一軒の書店さんから30冊の注文が来た場合、毎週100冊くらいのペースで売れている本と、毎週5冊くらいのペースで売れている本では、やはり売れている本の在庫が「ちょっと頼りないなぁ」と感じます。
私の場合は1部は全て客注と判断して優先出荷します。
複数冊の場合は5冊未満なら、在庫が有る限りほぼ満数で出荷します。
5冊以上の場合、在庫が少ない時に限り、店舗の規模や、本の売れ行きを基準にして調整をすることもあります。
たとえば10冊となっていた場合、売れている本だから10冊欲しいのか、それともこの本だから売りたいと10冊欲しいのか、この辺の見極めが大事かと思います。
ランキングに入ったり、話題になっている本が配本されていない書店からは前記の注文が多いです。
なるほど。あまり増刷で悩んだことがないので、そういうふうに考えたことありませんでした。売れれば売れただけ嬉しい(^^;
出版って、比較的インフラ整ってる業界だと思うのです。そのわりに苦しい版元が多いのは、理由は別のところにあるような気がします。
私は持参数が足りないときも、なんか黙って減らすのは気が引けるし、かといって「本日持ってきた分だけ納品します」って短冊(の余白)に書くのも、「はぁ?」と言われそうで・・・
電話での注文の場合は「調整」という単語は使いませんが、満数出せない場合もあることを了承していただきます。
短冊、特に日販の電算短冊で客注表記なのに10部とか印字されてると、問答無用に減数します。
それ以外のファックスなどで来た場合、都度お知らせすることはありません。
ただし、知り合いの書店員さんからだと、電話をして実情(在庫僅少)を説明したりすることは、稀ですがあります。
客注(だいたい1部)は迅速な出荷が望まれますが、複数冊の場合は在庫があるのであれば、若干遅くなっても満数確実に出荷されるとよいのではないでしょうか。
出版社が減数する→書店が多めに頼む
という状態が日常的になっています。
問題は二つあります。
一つは、書店の注文数を出版社が勝手に減らすということが常態化しているということ。頼んだ数が入ってこないので注文のしようがありません。
二つめは、書店が多めに頼んだ数がそのまま(満数)入ってきた場合、書店はそれを売り切るかどうか。「どうせ減数だろう」と思ってふっかけてくる場合は実際にあります。多くの場合、返品になります。
タミオさんがブログに書かれていた「手持ちが足りない時は少ない数で出荷してよいのか」というのは全く別の問題です。ちょっと時間がかかっても注文数を出荷してください。それが書店との当たり前の信頼関係だと思います。
配本の件も別です。新刊配本は「パターン」で行なわれていますが、多くの出版社と取次は「狭く厚く」をめざしています。売れ筋であればますますです。一般的にはそのほうが効率がよいですから。ですので小さい書店には話題の本は行き渡りません。どんなに宣伝していても、です。
配本の希望を反映させる、というのも実は難しい。年間七万点の配本をいちいち指定することは可能かもしれませんが、書店の業務としては負荷が大きすぎるように思います。あと、現実的に書店が欲しい注文だけを配本するとしたら売れ筋(のような本)とごく一部のマニアックな本(タイトルなどからそのように思えるもの)しか配本はなくなると思います。それでも良いような気もしますが。
「配本にPOSの実売を反映させて」というのは理想ですが、実際そういうことをやっているもしくはやろうとしているのはごく少数派です。やってみると効率はものすごくよいことを実感しますが、今までそんなことをやっていなかった業界なうえに「配本する権利は取次にある」と主張する方もいらっしゃいますので。
「減数」を書店に連絡するか、ですが、シゲキさんも書かれている通りしていません。
減数と見込み発注のいたちごっこに関しては「1冊の発注だと減数されないから100枚短冊を書いた」とか笑えない実話があります。
減数はしなくて済むならしないほうが良いと思います。例えば一時的に品切になっても増刷の予定がわかっているのであれば品切ではなく増刷分で満数出荷すべきです。
大手出版社が減数や調整を乱発したおかげで発注と出荷に対する信頼感系が揺らいでいるというのが現状です。小さい出版社が真似するような事柄ではないと思います。
書きたいことはまだありますが仕事に戻ります。
>減数と見込み発注のいたちごっこに関しては「1冊の発注だと減数されないから100枚短冊を書いた」とか笑えない実話があります。
宮沢りえのヘアヌード写真集が出る直前に、九州の書店さんに営業で伺っていたのですが、その書店さんで一所懸命に架空の名前を付けて一枚づつ手書き短冊を書いておられました。
それこそ100枚以上は書かれていたと記憶してます。
>大手出版社が減数や調整を乱発したおかげで発注と出荷に対する信頼感系が揺らいでいるというのが現状です。
う~ん、大手だけの責任ではないと思いますよ。
>小さい出版社が真似するような事柄ではないと思います。
小さいからこそ、いいなりで出荷しては大変なことになると思います。
昨年、皇太子が朗読した本が話題になり、一時的に盛り上がったことがありました。
もともとが専門書であるその本が、ひとときのブームで求められ、挙句に残った本は返品となっている現状を考えると、一概に調整出荷を悪とは言えないと思います。
ただ、この問題は、トーハンで「持っていった本が足りない場合」についてちょっと考えたことでして、私の場合まだまだ調整が必要なケースには遭遇しません。今のうちに勉強します。