出版屋の仕事

知識も経験もコネもないのに出版社になった。おまけに、すべての業務をたった一人でこなす私。汗と涙と苦笑いの細腕苦労記。

受品口の移動 その後

2007年09月20日 | 注文納品
トーハンの受品口が新しいロケーション(桶川じゃなくて本社の2階)になって、3週間弱。まだ慣れるとこまでいかなくて、オタオタしている。

人によっては以前の場所に車や自転車を停めて、中を通り抜け、新しいところで納品するらしい。最初は私もそうしてたんだが、おみくじ棚までの往復がなんとも面倒だ。試しに原チャリで新しい場所の近くまで行ってみた。

話を聞いたとき、「みんな荷物を持って建物の中を通っていく」と思ったのは間違いで、ちゃんと別の門から入ってランプを上がれば近くまで行ける。当然と言えば当然。行ってみたら、流通業者のおじさんたちの邪魔にならないスペースもあるし、問題はなさそうだった。

気分よく納品して帰ろうと思ったら、トーハンの受品口おじさんが「やめてくれ」と言う。自転車や徒歩でランプを上がると危ないと、警備のおじさんから文句が出るんだそうだ。いや、そりゃあの坂を上る自転車や重い荷物を持って歩く人は危ないだろうけど、原チャリはトラックと何も変わらない。あんなにでかくはないけど「上るスピード」とか「他の車とどう譲り合うか」とかはまったく同じ。道路(というか通路)を利用するエンジン付き乗り物なわけで、自転車や歩く人と一緒にされたくない。

おじさん曰く、「もうひとりバイクの人がいるが、やっぱり遠慮してくれと頼んだ」らしい。そのもうひとりのバイクの人に会ってみたい気もする。(意味ないけど)

おまけの話だが、普段と調子が違うもんだから、地面に置いたヘルメットを忘れたまま走り出してしまった。気づいたのは江戸川橋の交差点に立っていたおまわりさんと目が合ったとき。速攻でエンジンを切って、そのまま交番に駆け込み、事情を説明してヘルメット貸してくれと頼んでみた。というか、そうやってごまかした。結構ねばったんだが、警察のマークがついたヘルメットしかないからダメだと言う。文句を言う人がいると言う。結局、トーハンまで歩いて戻って地面に転がってるヘルメットを拾い、また歩いて江戸川橋まで。疲れた。

出版の話と全然関係ないが、「警察のマークがついたヘルメットを被った一般人」をみつけたからって文句を言う人って、なんか嫌じゃないですか? ちょっとの間借りるくらい、「親切な警察」ってことでよしとしてほしい。

さらにおまけの話だが、なんとなく恥ずかしい気がして、裏道を歩いた。私は散歩とか嫌いなので、何も用がないところを歩くことは滅多にない。あの地域には本当に印刷会社や製本会社や出版社が多いんだと再認識した。あんなに近かったら、そりゃ便利だろう。ついでに、以前うちに来ていた日販の返本おじさんとばったり会って、旧交を温めた(笑)

せっかくわざわざ歩いて戻ったので、門のところの警備のおじさんとも話をした。「ランプを原付で上がってはいけないそうですね」と振ってみると、「そうなの?」という返事。うーん、もう一度受品口でごねたら「やっぱりランプOK」になりそうだが、相手の敷地内のことだし言うことを聞くことにする。

なんにしろ、ちょっとした変化というのは楽しい。

あ、最後に付け加え。おみくじ棚のうちのスペースに招き猫を置いてあるんだが、新しいおみくじ棚にその猫もちゃんと移動していた。お兄さん、ありがとう。

受品口の移動

2007年09月05日 | 注文納品
先週の日販のおみくじ封筒がイレギュラーだった影響で、今週はまだ納品の旅に行ってない。台風も来るそうで、ちょっと予定を立てにくい。

なので現場の様子がわからないんだが、確か先週の土曜日から変わっているはず。トーハン本社の受品口。

金曜日に行ったとき、短冊挟みこみ作業をしていたら、お兄さんから「社員から話があります」と言われた。ギョ! いよいよ桶川か! でも、そういう話は受品口じゃなくてもっと本社っぽいところから言われそうだし、いったい何だろう。まあ、とにかく伝票を…とカウンターに行くと、ポロシャツのおじさんが運送屋のおじさんに何やら説明をしている。

もう何年も納品に行ってるのに、「青いトーハンのポロシャツを着てる人が社員で、他のお兄さんたちはバイト」だと、ようやくわかった。

それはともかく、おじさんたちの話を聞いていると、受品口が2階に移動するらしい。ひえ~、やっぱり「移動ネタ」ですか。まあ、桶川じゃないと知ってホッとした。

1階は全部流通工場っぽいセクションになっていて、その端っこが「細々とした注文の受品口」になっている。本社(いや、全部本社なんだけど、そうじゃなくて目白通りから入る本社のこと)の入口のちょうど反対側にあって、階段を数段上るとカウンターとか納品する箱とかおみくじ棚とかがある。

で、そのカウンターとか何とかが、2階に移動するので、「通路に沿って歩いていって、その先の階段を上がると、我々がいるからわかる」とのこと。

運送屋のおじさんは、「通路ったってどこよ」と文句をつけている。トーハンの人は普段中を歩き回ってるだろうけど、業者の人や私は中のほうには入っていかないので、簡単にはわからないのだ。確かに、ベルトコンベアーの脇がずっと空いてるが、通路というほど解かりやすくはない。まあ、「その先の階段」の位置(というか方向)はなんとなくわかった。

ポロシャツおじさんに「桶川に行けって言われるのかと思いましたよ」とジャブを入れると、おじさんは苦笑いした。「手前で勝手にあんなところに建てといて、無理言うなって言う版元さんが多い」らしい。

効率化などの理屈はわかるんだが、「桶川のほうが早いっていうなら考えますけど、こっちに納品したほうが早く書店さんに届くらしいですね」と言ってみる。私自身が書店に確認したわけじゃないので、これもジャブ。おじさんが「まあね、おそらくここ(本社)は残るよ」と言うのでホッとした。

うちの場合、採用品などで多いときだと、その数段の階段を何回も往復することになる。が、普段は電話やFAXで事前にもらっている注文分を運んで、おみくじをもらってその分を納品してハンコをもらう…という感じで、せいぜい2往復。

けれども、流通倉庫のおじさんたちは一杯詰まった重そうな箱で運んでいるし、それを何回か…という人もいる。ずっと観察してるわけじゃないのでわからないが、乗用車じゃなくてトラックで来るところを見ると、重い箱を10個以上という人もいるのではなかろうか。「箱持って何度も往復」が嫌で、トラックを建物にくっつけてケツから停めるために、広い駐車場に停めずに順番待ちをしている人もいる。

この「2階へ移動」は、もしかすると「桶川への誘導=嫌がらせ」なのか。ポロシャツおじさんに、「移る先は今までは何だったのか、ここ(今までの受品口)は何になるのか」ときいてみたが、ごまかされた。

ま、とりあえず、私は大丈夫。ただ、ただでさえ気が立ってる流通倉庫のオヤジたちに混じって、通路を延々と歩いたり階段を上ったりするのはちょっと嫌である。先週の土曜日から…というから、私が行く頃には何らかの秩序が生まれていることを望む。