5+7+5+7+7=31
毎日のできごとを何の制限もなく書けるブログ。
でも、思っていることの半分も書けないでいます。
今、朝日歌壇が熱いです。
31字という限られた字数で、自分の今の境遇、今の思いを見事に表し、読者の心をつかんでいる方々がいます。
前にも書いたホームレス歌人、公田耕一さん。
そして、アメリカの獄中から投稿の郷隼人さん。
今日は、期せずしてお二人の歌が選ばれていました。
郷隼人さんは(←クリックしてみてください)、終身刑でアメリカで服役中です。
獄中から、ずっと朝日歌壇に投稿していて、本も出版しています。
公田さんは、昨年12月ごろから、お見かけするようになりました。
新聞社が住所がわからないので投稿謝礼が送れないと紙面で連絡を求めました。
ホームレス歌人の記事を他人事のように読めども涙零しぬ
この歌の投稿の葉書に、
「連絡をとる勇気が今の自分にはない」
と、添え書きがあったそうです。
今日30日、選ばれていた公田さんの歌。
温かき缶コーヒーを抱きて寝て覚めれば冷えしコーヒー啜る
選者永田和宏さんの評
公田氏、温かい食べ物飲み物は心を安らかにしてくれるが、まず暖を取るため抱いて寝なければならない生活の厳しさ。
遠くアメリカからそれを思いやる郷氏は、自らは温食を取れることに申し訳なさも感じている。
その郷隼人さんの歌。
囚人の己れが<(ホームレス)公田>想いつつ食むHOTMEALを
選者高野公彦さんの評
ホームレスの生活の厳しさを思い浮かべ、ぬくぬくとホットミール(注に「温食」とある)を食べている自らを責める歌。
選者馬場あき子さんの評
アメリカで服役中の郷さんが、囚人には三食がついていることを内省しながらホームレスの公田さんにあてた贈歌のようだ。
まだ温かな食事が身にしみる季節である。
3月23日の公田さんの歌も読む者の心を揺らします。
7分の至福の時間寒き日はコイン・シャワーを一身に浴ぶ
天声人語に、詮索は控え、新星の輝きを見守りたいと書かれていました。
知りたいような知りたくないような・・・・。
4月の声を聞けば、麗らかなあたたかい日が続きます。
公田さんの歌も変わってくるかしら?
今日の私の小さな幸せ
温かいご飯、温かいお風呂。
すべてが当たり前と思っています。
感謝しなければ。