ヤマホロシの花。
つる性で花の色が薄紫から段々白に変化していきます。
残暑が厳しいこの時期、ユラユラ風に揺れるこの花のまわりだけ涼しそう!
郵便受けに自動車の免許の更新通知が届いていました。
そそっかしさだけは一級品の私ですが、今のところちょこちょこと横や後ろをこするくらいで、事無くきています。
今読んでいる、向田邦子さんのエッセイに、向田さんが乗ったタクシーの運転手との会話が書かれています。
「女は、もともと運転にゃ向かない造りになってンだよ。ガシャンと来た時、女はアッといって、目、つぶるだろ」
男は何があっても絶対に目をつぶらない。
だから咄嗟の判断で事故を最小限に食いとめることが出来るというのである。
なるほどと、私は感心した。
運転手はちらりとうしろを振り向くと、
「もっとも、目つぶんない女は、女じゃないけどね」
はははとも、へへへともつかぬ小さい笑い声を立てた。
無名仮名人名簿 「目をつぶる」より
まあ、キスする時、目をつぶるかつぶらないかは別にしても、確かに、何かやらかした時、思わず目をつぶってしまいます。
これは多分、現実逃避。
目を開けたとき、たいしたことがなかったと思いたい。
そんな心理が働くようです、私の場合は。
少し前、私の友達が、車をバックさせていて高校のコンクリートの校門にぶっつけました。
ぶっつけたと思ったとき、かなりのショックがあったので、門を壊したと思ったそうです。
でも、その壊れ具合を想像しただけで怖くて、車から降りられずにいたら、学校帰りの小学校の男の子が通りかかりました。
で、彼女はこの男の子に実況検分を頼みました。
この子はぶっつかるところをすべて見ていたようで、ガッテンだと言わんばかりに、勇んで見に行ってくれたそうです。
「おばちゃん、大丈夫。門はどうもなってないよ。でもおばちゃんの車、ライト壊れてるよ」
との報告。その言葉を聞いて彼女、どれくらいホッとしたかわからなかったとそのときの事を話していました。
そして、男の子に「ありがとう」と言った後、一分一秒でもはやくその場から離れたくて、一目散に家に帰ったそうです。
わかるな~、その時の気持ち。
車から降りて、壊れ具合を自分の目で確かめられない気持ちや、大丈夫だとわかると早くその場から立ち去りたいという気持が。
でも、その後の話がちょっといいんですね。
彼女らしいというか・・・。
家に帰り、車の後ろを見ると、男の子が言ったように、ライトが壊れていました。
と言う事は、破片を校門の前に残したままになっていることに気付き、高校に電話を入れ、住所、氏名、連絡先を告げ、事情を話し、掃除をたのみ、何かあったら連絡してくださいとお願いしたそうです。
その翌日、彼女に高校の教頭先生から電話があり
「お怪我はなかったですか?こちらは何も問題ありません。よくご連絡くださいました」
と言ってくれたそうです。
まず自分の怪我がなかったかと聞いてくれたことがとっても嬉しかったのよと彼女。
ね、ちょっといい話でしょ?
パニックの後の誠意。
誠意の言葉には誠意の言葉がかえってくるようです。
これから、私も何があるかわかりません。きっと目もつぶるでしょう。でも、ハンドル握っているときは、集中、集中。
近いうちに更新に行って、運転免許とる時の、あの真剣さもう一度しっかり思い出すことにします。
右良し、左良し!前良し!後良し!下良し!上は?上はいいっか。
今日の私の小さな幸せ
女子バレー、ボーランドにストレート勝ちです。
今日は特別、高橋選手がたのもしく見えました。