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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるか』

2019-12-21 20:10:25 | goo映画レビュー

原題:『映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるか』
監督:高橋滋春
脚本:日野晃博
出演:田村睦心/井上麻里奈/遠藤綾/戸松遥/増田俊樹/小林千晃/小桜エツコ/木村佳乃/渡部健
2019年/日本

出自が古いネタの面白さについて

 本作はギャグ映画なのであるが、2019年に公開された作品であるにも関わらず、ギャグは古いもので、例えば、マンガ『あしたのジョー』の有名なシーンである矢吹丈と力石徹のクロスカウンターを登場人物に演じさせたり、クライマックスに登場するY学園の建物から構成されるロボットはマジンガーZそっくりでロケットパンチもそのままなのである。
 ここで指摘したいことはこの古い昭和のギャグを今の子供たちがどのように捉えているのかという点である。もちろん知っているならば面白いと思うのだろうが、ネタの出自を知らなくても面白いと思うのだろうか?
 因みに本作の主題歌は「メテオ」という曲でピンク・レディーが歌っているのだが、最初聴いた時に誰が歌っているのか分からなかった理由は、歌声に面影が微塵も無く完全に老いていたからである。


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『ぼくらの7日間戦争』

2019-12-20 00:56:13 | goo映画レビュー

原題:『ぼくらの7日間戦争』
監督:村野佑太
脚本:大河内一楼
撮影:木村俊也
出演:北村匠海/芳根京子/宮沢りえ/潘めぐみ/鈴木達央/大塚剛央/道井悠/小市眞琴/櫻井孝宏
2019年/日本

実写よりもリアリティーがあるアニメーションについて

 主人公の鈴原守は歴史好きで特にフランスのナポレオン・ボナパルトに師事していたユゼフ・ヴィビツキの戦術などが好きだった。守の家の隣には同級生の千代野綾が住んでおり、二人は幼なじみだったのだが、綾の父親で国会議員の仕事の都合で上京することになり、そのことに対するささやかな抵抗を試みるために友人たちを誘って6人で炭鉱の廃墟の工場に綾の17歳の誕生日である2020年7月31日まで籠ることにする。ところが同じ場所に住み着いていたタイ人であるマレットが不法入国者として捕らえられようとしていたことから、計画が狂ってしまうのである。
 原作は既に1988年に『ぼくらの七日間戦争』(菅原比呂志監督)として実写化されているが、ある意味で本作の方に、よりリアリティーがあるような気がするのは、主人公たちのローカルな問題がSNSを通じて大事になったり、さらに外国人の移民に対する日本政府の扱いや、LGBTの問題などを積極的に取り入れているからであろう。


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『冴えない彼女の育てかた Fine』

2019-12-19 21:23:47 | goo映画レビュー

原題:『冴えない彼女の育てかた Fine』
監督:柴田彰久
脚本:丸戸史明
撮影:戸澤雄一朗・山本弥芳
出演:松岡禎丞/安野希世乃/大西沙織/茅野愛衣/矢作紗友里/赤崎千夏/柿原徹也
2019年/日本

アニメオタク男子の「モテ方」について

 主人公の安芸倫也はゲームの企画と制作を務めており、今はシナリオを仕上げる作業に勤しんでいるのだが、本作は倫也が執筆するシナリオとリンクした「メタフィクション」として機能しており、倫也と加藤恵の関係、倫也と10年前からの幼馴染みだった澤村・スペンサー・英梨々との関係の変化が同時進行し、その地味なオタク同士の物語を「ドラマ」として盛り上げていると思う。倫也と恵がシナリオを巡って議論することが、そのまま本作の「シナリオ」と化しているところが秀逸なのである。
 しかし典型的なアニメオタクである倫也を中心とした物語は、ラストにおいて倫也と恵の同棲から、ついにはアニメ制作に関わる女の子たちも2人が住むマンションの部屋の隣にある仕事場で2人と一緒に食卓を囲み、さながらハーレム状態になるのであるが、本作を観ている同じアニメオタク男子たちは何を思って観ているのか興味深い。共感なのか嫉妬なのか?


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『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』

2019-12-18 20:38:29 | goo映画レビュー

原題:『It Chapter Two』
監督:アンディ・ムスキエティ
脚本:ゲイリー・ドーベルマン
撮影:チェコ・バレス
出演:ジェシカ・チャステイン/ジェームズ・マカヴォイ/ビル・ヘイダー/ジェームズ・ランソン
2019年/アメリカ

ホラーを越えたホラー映画について

 前作『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017年)の「消化不良感」から二年が経ち、満を持しての続編の公開だったが、期待に違わぬ素晴らしい出来だった。確かにホラー作品として観るならばホラー映画と言えるかどうか微妙で、そもそも上映時間が3時間近くもあるホラー作品というのはそれ自体ホラーであって存在しないはずなのだが、ホラーと見做されてしまっているのは、原作がスティーブン・キングだからに他ならないのであり、個人的には『スタンド・バイ・ミー』としての作者と「モダン・ホラー」の旗手がようやく結びついたという感慨を持つ。
 子供時代に誰もが多少なりともやってしまい記憶の底に残る「悪行」が大人になってから「イット」として顔を表し自身を苦悩に導くというのがキングの小説スタイルということなのであるが、ただ多少問題だと思うのは、主人公の一人であるビル・デンブロウを演じたジェームズ・マカヴォイが映画『X-MEN』のプロフェッサーXを演じており、ベバリー・マーシュを演じたジェシカ・チャステインも『X-MEN : ダーク・フェニックス』(サイモン・キンバーグ監督 2019年)で敵のリーダーのヴークを演じているために、ただでさえ複雑なストーリー展開なのに輪をかけてしまっているのである。
 しかしできれば前作と通して観てみたい気がする。上映時間は5時間を超えるが。


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『ジュマンジ/ネクスト・レベル』

2019-12-17 00:45:36 | goo映画レビュー

原題:『Jumanji : The Next Level』
監督:ジェイク・カスダン
脚本:ジェイク・カスダン/ジェフ・ピンクナー/スコット・ローゼンバーグ
撮影:ギュラ・パドス
出演:ドウェイン・ジョンソン/ジャック・ブラック/ケヴィン・ハート/カレン・ギラン/ニック・ジョナス
2019年/アメリカ

高齢者たちがゲームをする意義について

 本作を観ていて今年公開された邦画『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』(野口照夫/山本清史共同監督)を思い出した。メインストーリーよりも主人公のスペンサー・ギルピンの祖父で車イス生活を強いられているエディ・ギルピンと、かつてエディと一緒にレストランを共同経営していたのだが、引退と共に疎遠になっていたマイロ・ウォーカーがゲームの中で新しいキャラクターとなって若さを取り戻したおかげで自由に動けるのみならず、ゲームをクリアするための共同作業を通じて再び友情を育むのである。
 エディは孫たちと現実世界に戻るのだが、マイロは「ジュマンジ」というゲームの中で生きる決心をするというのも比喩としてとても興味深い。
 トミー・エドワーズの「イッツ・オール・イン・ザ・ゲーム」を和訳しておきたい。

「It's All In The Game」 Tommy Edwards 日本語訳

多くの涙が流されなければならないが
これは全てゲームの中のこと
全ては僕たちが愛として知っている
素晴らしいゲームの中のこと

君は彼と言葉を交わして
君の未来はおぼろげな感じだけれど
君の心はこれらのことを乗り越えられるよ

時々彼は電話をかけてくるだろうけれど
全てはゲームの中のこと
すぐに彼は芳香の花束を持って
君のそばにやって来る

そして彼は君の唇にキスをして
待っている君の指先に指を絡ませるから
君の心はすっかり舞い上がるだろう

すぐに彼は芳香の花束を持って
君のそばにやって来る
そして彼は君の唇にキスをして
待っている君の指先に指を絡ませるから
君の心はすっかり舞い上がるだろう

Tommy Edwards - It's All In The Game


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「Ma Ligne de Chance」 Anna Karina et Jean-Paul Belmondo 和訳

2019-12-16 00:23:42 | フレンチポップ

Ma ligne de chance

 アンナ・カリーナが亡くなった。ここでは「私の運命線」を和訳しておきたい。

「Ma Ligne de Chance」 Anna Karina et Jean-Paul Belmondo 日本語訳

私の運命線は本当に短い
私の運命線は本当に短い
もしも私の掌の運命線が短いならば
私は明日不安になってしまう
私の運命線
私の運命線
ねえ、どう思う?

俺は思うよ
何か深刻な問題なのか?
俺がおまえの腰のラインが大好きなことは抑えようがない
おまえの腰のラインは大好きだよ
私の運命線は?
俺は両手で撫でてあげるよ
おまえの腰のラインを
私の運命線は?
それは俺の庭に咲く花なんだ

でも私の短い運命線を見てみてよ
でも私の短い運命線を見てみてよ
本当に短い天命を
私の掌の窪みはとても短いのよ
私の運命線
私の運命線
ねえ、どう思う?

俺は思うよ
何か深刻な問題なのか?
黙って手を差し出せよ
おまえの腰のライン
私の運命線は?
手の中の鳥のようだよ
おまえの腰のラインは
私の運命線は?
俺たちの運命にとってはどうでもいい鳥みたいなものだ

それにしても運命線は短いわ
それにしたって運命線は短いわ
運命線が短すぎて無いも同然よ
掌にある細い毛のようなもの
私の運命線
私の運命線
ねえ、どう思う?

俺は思うよ
何か深刻な問題なのか?
俺は毎朝楽しみで仕方がないんだ
おまえの腰のラインが
私の運命線は?
俺の手の中で鳴く鳥のようだ

おまえの腰のライン
俺の運命線
俺たちの運命から飛び立つ鳥のようだ


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『ラスト・クリスマス』

2019-12-15 18:32:27 | goo映画レビュー

原題:『Last Christmas』
監督:ポール・フェイグ
脚本:エマ・トンプソン/ブライオニー・キミングス
撮影:ジョン・シュワルツマン
出演:エミリア・クラーク/ヘンリー・ゴールディング/ミシェル・ヨー/エマ・トンプソン
2019年/イギリス・アメリカ

移民問題を問うデートムービーについて

 主人公のケイトとトム・ウェブスターの関係は知らない方が驚きがあって楽しめると思うので、ここでは別のエピソードについて書いておきたい。
 ケイトがエルフとして働いているロンドンのお店はクリスマスなどに使う装飾品を売っているのであるが、そのオーナーは「サンタ」と呼ばれる中国人の女性である。ある日、ケイトはお店を閉める時に鍵をせずに帰ってしまい、翌日、お店に泥棒が入って荒らされていた。サンタは警察が来る前に意図してドアのガラスを割って泥棒に入られたふうを装って、保険をもらうことにして、ケイトの過失は不問にするのである。トンプソンがこのエピソードを挿入したのはブレグジットなどで反移民感情が高まっているイギリスの世相を皮肉りたかったのではないだろうか。それにしてもケイトを演じたエミリア・クラークは現在33歳で10歳は若く見える。
 ここではジョージ・マイケルの「プレイング・フォー・タイム」を和訳しておく。

「Praying For Time」 George Michael 日本語訳

「気前の良い時代」には終わりがなさそうだが
周囲を見回してみるならば
今は物乞いする者たちと選り好みできる者たちとの
格差社会なんだ

今はガツガツする者たちが席巻しているが
彼らの居る場所は今は無いのに
何も知らずに正統性は主張して手を取り合っている

金持ちは自分たちは貧乏だと言い張り
僕たちが物で溢れているかどうかさえ確信が持てないが
機会があれば最大限に利用するだろう
だって神が点数をつけることを止めてしまったのだから
道すがらどこかで
神は僕たちを有頂天にさせて遊ばせようとしたに違いないんだ
神は背を向け
神の子供たちを全員裏口からこっそり出て行かせてしまったんだ

だから愛することは難しく
憎むべきものはたくさんあるが
希望はしっかりと持ち続ける
語るに足るだけの希望が無く
空が傷ついている時に
遅すぎたと言いながらも
たぶん僕たちは全員で「時」に祈ることになるんだ

今は何も収穫が無い時代だから
君はできるだけ手放さないようにする
施しとして差し出せるものは
君が年に二回着るコートだけなんだ

今は罪びとの時代だから
君のテレビは白黒はっきりさせる
向こうで起こっていたことはここでも起こることを君は知る

だから君はドアの背後から叫ぶ
「僕のものは僕のもので君のものではない」と言う
僕には持ち物が多すぎるかもしれないが
チャンスを逃すつもりはない
神は点数をつけることを止めてしまったのだから
君は人が売りつけてきたものにこだわる
彼らが君に話しかけてきた時に
君は目を塞ぎはしなかっただろう?

彼が元に戻ることはできない
彼が戻る口実にする子供たち(=神の子供たち)はいないのだから

だから愛することは難しく
憎むべきものはたくさんあるが
希望はしっかりと持ち続ける
語るに足るだけの希望が無く
空が傷ついている時に
遅すぎたと言いながらも
たぶん僕たちは全員で「時」に祈ることになるんだ

George Michael - Praying For Time (Official Video)


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『アナと雪の女王2』

2019-12-14 20:52:11 | goo映画レビュー

原題:『Frozen II』
監督:クリス・バック/ジェニファー・リー
脚本:ジェニファー・リー
撮影:トレーシー・スコット・ビーティー/モヒト・カリアンプール
出演:イディナ・メンゼル/クリスティン・ベル/ジョナサン・グロフ/ジョシュ・ギャッド
2019年/アメリカ

手本となる続編について

 言わずもがなの『アナと雪の女王』(2013年)の続編であるが、主人公のエルサとアナが自分たちの両親の死の真相を追求していき、自分たちが決して「正しい立場」にいるのではないことを知る「挫折の物語」としてとてもよく出来ていると思う。そもそも本人たちが自分たちを行動に駆り立てているものが何なのか分かっていないところにリアルを感じる。
 結果的に、物語は人間と精霊の戦いに収斂していくのであるが、これくらいが丁度良いのであり、これを観たならば同じディズニー作品であり続編でもある『マレフィセント2』(ヨアヒム・ローニング監督 2019年)の戦闘シーンは良く撮れてはいても明らかにやりすぎなのである。
 個人的にはデイヴィッド・フォスターのプロデュースによるシカゴばりのサウンドを聴かせるクリストフ・ビョルグマン(ジョナサン・グロフ)の独唱「恋の迷い子(Lost in the Woods)」が時代錯誤で面白かった。ここでは和訳し尽くされている「イントゥ・ジ・アンノウン(Into the Unknown)」の代わりに和訳しておきたい。

「Lost in the Woods」 Jonathan Groff 日本語訳

また、君は行ってしまった
僕とは違う道を
僕は取り残され
僕が後を追っていくべきかどうか思案している
君は行かなければならなかったし
その判断はもちろんいつものように正しい
僕は明日には君に追いつけると思う

でも次第に心が離ればなれになっていくような感じは
どうしたものだろうか?
いつの間に僕はいつも君の心を追い求める男に
なってしまったのだろうか?

今振り向くと僕は森の中で迷子になっていることに気づく
君がいなくなってしまうと
僕の方向感覚は麻痺してしまうんだ
僕は家にいる君を見ているのに
今僕は森で迷子になっていて
君がどの道を通っているのかさえ分からない
僕は森で迷子になっている

今まで
次の段階としてどうすればいいのかとばかり考えていて
僕は決してどっちにしようかと考えることがなかった
もしも君のボーイフレンドでなければ
僕は一体誰なんだ?
もしも一緒にいないのならば
僕の居場所はどこにあるんだ?
いつまでも?

今僕は僕の本当の北は君だと分かる
だって僕は森で迷子になっているのだから
君がいなくなってしまうと
僕は時間感覚も麻痺してしまう
君が僕の唯一の道しるべ
だから君がまだ僕を気にしているかどうか思案しながら
僕は森で迷子になっている

でも僕は
僕が君が通る道になる兆しを待っている
だって君は僕のものなのだから
その時まで
僕は森で迷子になっている

僕は森で迷子になっている
僕は森で迷子になっている
僕は森で迷子になっている

Jonathan Groff - Lost in the Woods (From "Frozen 2"/Lyric Video)

Weezer - Lost in the Woods (From "Frozen 2")


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『ルパン三世 THE FIRST』

2019-12-13 00:39:17 | goo映画レビュー

監督:山崎貴
脚本:山崎貴
出演:栗田貫一/小林清志/浪川大輔/沢城みゆき/山寺宏一/広瀬すず/吉田鋼太郎/藤原竜也
2019年/日本

日本を代表する2つのアニメーションを巡って

 本作を観ようと思った動機として、そもそもテレビアニメからのファンだったということもさることながら、『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』(フィリップ・ラショー監督 2019年)も同時期に日本で公開され、限りなくアニメに近い実写映画と限りなく実写に近いアニメーション映画を比較してみたいと思ったからである。
 本作においても、例えば、ストーリーのフォーマットは若きヒロインであるレティシアを添え、『ルパン三世 カリオストロの城』(宮崎駿監督 1979年)を踏まえたものであり、3DCGアニメという特徴以外に新奇さは感じられないが、決して面白くないわけではなく、結局、『シティーハンター』と『ルパン三世』という作品の「格」の違いでなければ、これは個人の好みの問題なのかもしれないという思いに至った。
 ところで本作の発端が第二次世界大戦時だとするならば1945年となり、それから十数年後にメインのストーリー展開がなされ、その時赤ん坊だったレティシアがボストン大学に入学しようとしているので17歳くらいだから時代設定は1960年代前半となる。
 例えば、冒頭でルパンたちを追いかけるパリ市警のパトカーの中に埼玉県警のパトカーが紛れていることは銭形警部との関係からギャグだと理解できるが、その後、ルパンたちが日清のカップヌードルを食べているシーンがある。しかしカップヌードルは1971年の発売だからここは史実として正確ではないし、ギャグとしてみても弱いのではないだろうか。日清食品がスポンサーとして関わっているのならばもう少し時代設定をずらせばいいだけの話なのである。


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『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』

2019-12-12 23:38:21 | goo映画レビュー

原題:『Nicky Larson et le Parfum de Cupidon』
監督:フィリップ・ラショー
脚本:フィリップ・ラショー/ピエール・ラショー/ジュリアン・アルッティ
撮影:ヴァンサン・リシャール
出演:フィリップ・ラショー/エロディ・フォンタン/カメル・ゴンフー/ラファエル・ペルソナ
2019年/フランス

博識が面白さに結びつかない作品について

 主人公の冴羽獠を初めとするキャラクターのビジュアルは完璧で、キャラクター設定も文句はないのであるが、何故か面白くない。
 フランス語のウィキペディアを見てみると、原作の『シティーハンター』のみならず、『
らんま1/2』や『アタッカーYOU!』や『聖闘士星矢』や『キャプテン翼』や『北斗の拳』や『家なき子』や『ニルスのふしぎな旅』、さらにフランスのアニメーションからもネタが引用されているようで、監督はアニメーションに関してはかなりの通ではあるのだが、ストーリーはどこかで見たようなありきたりな感じでその博識が面白さに結びついていないのは吹き替えで観たからかもしれない。ギャグがスベっているのは仕方がないとしても下ネタがスベっていると厳しい。


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